「伊勢丹ウエスト」という汚いビルだ。しかし、ものすごく貫禄のある白髪のおじいさんが出てきて採寸する。
伊勢丹の方ですか?と聞くと、いえ、私、業者の者で。定年なんですが、繁忙期に駆り出されんです、と答えた。
隣では185㎝はあろうかという、裕福そうなイケメンもどきの青年が、ジーンズ姿で採寸していたが、いくら高身長でもスーツで来ないときちっとした採寸ができるわけないじゃないの、と言ってやりたい。
実は昨年もスーツを作ったところ、肩パットが大きいというのか、不恰好というのか、3回修正してもフォルムがおかしくて諦めた経緯がある。
作るのは伊勢丹ではなく下町の業者だ。とにかく、肩パット要らないですから、薄くしてください、と強調すると「ディプロマティック」という特にパットの薄いデザインがあるらしく、追加料金を払う羽目になってしまった。