「クロユリ団地」観てきました。
そう、あの前田のあっちゃんのやつです。
中田秀夫監督っていうことで、かなり期待してたんですが、
ストーリーだの演技力だのは置いておいて、
・・・・・・怖くなかった。
これはホラー作品としては致命的ではなかろうか。
では、まずは超適当なあらすじから。
(一番最後に完全ネタバレあります)
<あらすじ>
クロユリ団地に引越してきた、
お父さん、お母さん、明日香(あっちゃん)、弟の4人家族。
さあ、新居でわきあいあい、と思いきや、
隣の部屋から、何かを引っかいている様な変な音が聞こえ始める。
自分にしか聞こえない、お隣からの奇妙な音。
公園にあらわれる、不思議な少年。
クロユリ団地にまつわる、怖~いうわさ。
その全てがつながったとき、明日香に降りかかる悲劇とは?!
※ここから下は、個人的レビューです。
ネタバレ含れますので、
ちゃんと自分で最後まで見たい方は見ないでくださいね!
まず第一に思ったのは、冒頭でも書きましたが、「あんま怖くない」ってこと。
映画の前半は、携帯の明かりで暗闇を照らしながら進む、なんていう、
おどろおどろしい雰囲気の演出があったり、
予告でもおなじみの、ビジュアル系のおじいさんが居て良かったんですが。
ストーリーの問題なので、しょうがないんでしょうけども、
途中からあっちゃんが悟りを開いたみたいになっちゃうんです。
最後までキャーキャー喚いて、逃げ惑って、戦って、ってなってれば、
まだこっちも一緒になってハラハラ、ドキドキが楽しめると思うんだけど。
急に、全てをあきらめたっていうか、いいから私のことはほっといて・・・
みたいな、完全に病んだ子になっちゃうので。
(そして病み顔が色んな意味でヤバイ)
そうなると、メインキャラなのに感情移入ができないんですよね。
まあ、その代わりに結構酷い目にあってくれるのが、相棒の成宮君です。
お隣の死んだおじいさんの遺品整理業者っていう役。
顔はもちろん成宮君なので、かっこいいんですが、
頼りになるんだかならないんだか、よくわからんキャラでした。
映画の最後の方で、全ての災いの元である少年が、
色んな手を使って部屋に入ろうとしてくるシーンがあるんですが、
ドアを開けようとしてしまうあっちゃんに対し、
「ばかやろこんにゃろめ~!!」
とか何とか散々怒っていたのに、
自分に関係する人の声色を使われたら、結構あっけなくドアを開けちゃうという・・・。
「ちょっと、ちょっとちょっと!!」
となってしまったのは、きっと私だけではないでしょう。
他にも、除霊しようとする祈祷師さんが、
数人(全員おばさん)でドンドコ変な踊り踊ってて、
(後ろの数人はエキストラなんだろうか・・・・)とか、
映画に関係ないこと考えてしまい、集中できませんでした。
でも、あっちゃんの演技は良かったですよ。
かなりアイドル捨てた表情してました!!
でも怖いときは叫ばず、過呼吸になるタイプのようです。
ストーリーも、からくり仕掛けのようになってて、
普通にドラマとしてみるには面白いんじゃないかと思います。
でも、ホラー映画としては、☆の数は低いかな。
だって・・・怖くないホラーなんて、ホラーじゃないもの・・・
ホラー映画スキーとしては、柳憂怜さんが出てたのは、うれしかったけど!!
ではでは、最後に、とにかくこの映画の結末が知りたい方のために、
完全ネタバレで終わります。
明日香は幼い頃に、家族全員を亡くす大事故に遭っていた。
怪我を負いながらも、自分だけ助かった過去。
しかし、その悲しい記憶をショックにより忘れてしまった明日香は、
成長した今でも、未だ家族と暮らしていると思い込み、
家族の幻想を見ながら一人、生活していた。
そんな時、時折妙な騒音を出していた、
引越し先の隣の部屋の老人が、数日前に孤独死していたことが判明。
死んだ後も霊となって、第一発見者である明日香につきまとう。
老人の霊は、自分に対して怒っている。
介護の勉強をしているくせに、隣の部屋の様子が変だと気付いていたくせに、
おじいさんを助けられなかった。
自分の無力さに悲しみ、落ち込む明日香。
そしてその出来事をきっかけに、自分の家族はもう居らず、
本当はずっと一人ぼっちだったことにも気付いてしまい、更に精神的に病んでいく。
そんな明日香の心を癒してくれたのは、団地の公園に居た少年、ミノル。
彼に、死んだ自分の弟の姿を重ね合わせた明日香は、
少年を部屋に招きいれ、一緒に遊び、ずっと一緒にいる約束をする・・・
・・・しかし、老人の霊が再び現れ、また明日香を追い詰める。
そんなに自分のしたことが許せないのか。
苦しむ明日香だったが、
老人の目的は、明日香を苦しめることではなかった。
昔、団地での不慮の事故により、焼却炉で焼け死んだ少年、ミノル。
その怨念が、団地の人々、そして老人を死に追いやった正体だということを、
老人はただただ明日香に伝えようとしていたのだ。
少年の怨念により、徐々に衰弱していく明日香を、
遺品整理業者の忍、祈祷師が何とか救おうとするものの、
人の弱い心につけこむような幻術をつかうミノルの前に、敗れてしまう。
怒ったミノルの手により、除霊中だった祈祷師は突然倒れ、
忍は少年と同じように焼却炉で生きたまま焼かれ、
残る明日香も少年の霊に取り付かれ、廃人となったまま、
クロユリ団地を去るのだった・・・
<終>