ホーンテッド・キャンパス (角川ホラー文庫)


中山優馬さんと島崎遥香さんで映画が公開されるようです。


幽霊が見えるけれど、どうすることもできない草食系男子・八神森司。
彼は一浪して入学した大学で片思いしていた後輩の灘こよみと再会。
彼女が霊に狙われやすい体質なので、心配して彼女の入っているオカルト研究会に入部することになります。

そこへ持ち込まれたちょっと厄介な相談事が5話の短編として収録されています。


表紙のライトノベル風な雰囲気そのものの中身で、ホラーはホラーだけれど、嫌な汗をかきそうなものではなく爽やかホラーという程度のもの。

どこへ引っ越しても壁に女の顔が染み出てきたり、いわくつき物件に引っ越したがやっぱり霊現象が起こったり、ドッペルゲンガーを見たり、と。
それぞれのエピソードが短編にしてはよく考えてあり、悪い霊ばかりではないというところもポイントが高い。

主人公の八神とこよりちゃんとの微妙な距離加減も草食男子ならではの押しの弱さで平行線を保っていておもしろい。

まぁ、最終話で若干ロールキャベツ男子になった一瞬もありましたが、続編ではもう少し花開けばいいなぁ、と思います。


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