道化の町 (KAWADE MYSTERY)


2009年度このミス、第16位にランクインの作品です。

後半の方は少し好みの数が減ったのですが、1話目から中盤あたりまで、かなり私好みの短編ばかりが揃っていて、本当にバラエティー豊かでした。

こういう短編は最初の作品で全体の印象が決まるんですが「最近のニュース」という一番短い物語を持ってきてあります。これがまたおもしろくて。

空想好きな妻と、その夫、そして2人の友人夫妻の何気ない会話から始まり、最後には妻の空想が思いもよらない皮肉な結末を迎えることになりました。

のっけからこの作品でギュッと心を捕まれました。

これ以外にも同じ人が書いたとは思えないくらい多種多様な作品の数々でおもしろかったです。

「プードルの暗号」もおもしろいです。プードルが何か言葉を伝えようとしている、という突拍子も無い考えに取り付かれた人たちのお話。あと、孤独な老女が謎の来訪者を詐欺師だと疑いながらも彼が来る日々を心待ちにし、最後にはおもしろい結末を迎えた「ミスター・ニュージェントへの遺産」。

猿が登場すれば、吸血鬼が登場し、亡霊(幽霊)まで登場します。

一番興味があったのは表題作の「道化の町」だったんですが、これが作品の一番最後に入っているのです。なので、最初におもしろい作品ばかりが続いたのでちょっと勢いに推されてしまった感がありました。


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