違和感を抱いたまま 溜めてるあたしも

いけないよねあせる

 

「あたしも 思ったことは

 サトシさんに言うようにしたいと思います」

 

「うん どんどん言ってウインク

 唯ちゃん」

 

「やっと安心して食べられるな」

 

2人食事を始めた

 

帰省中 色々あったけど

 もう心が求めることはない 

なんて 付き合って4か月しか経っていないのに

言う努力 わかってもらう努力もしないで

決めつけた あたし

 

ご両親にも会いに行ったのに

こんなことじゃいけないんだよ

これからは もう少し自分の気持ちを

サトシさんに伝えていけるように・・・努力しなくちゃ

 

帰りの車の中で言おうとした言葉は

心にしまうことにした

 

送ってもらって

いつもの公園の前で降りようとした時だ

 

「唯ちゃん 後ろ向いて」

 

はてなマークはい」

 

 

サトシさんが後ろから手を首筋に回す
ひやりとした金属がうなじをなぞって

胸の真ん中あたりにぽとりと何かが落ちる

そのトップを指でつまんでみる

助手席のウインドーに 小さな光が映っていた

 

 

「サトシさんあせるこれ」

 

「誕生日おめでとう」

 

「帰省前 誕生日に会えなくて

 遅くなってしまって ごめんね」

 

それはユウコさんの誕生日プレゼントを

選んだ店で見た 指輪とおそろいの

ブルーダイアのペンダントトップのネックレス

 

「あの時の!!・・・ペンダントですよね」

 

「俺こういうの詳しくなくて

 でもあの時見て素敵だったし

 おそろいの指輪 唯ちゃんに似合ってたから

 指輪はしないって言ってたから ペンダントなら

 いいかなって」

 

「帰省中渡そうと思ったんだけど

 俺のせいで 唯ちゃん怒らせちゃったからさあせる

 渡しづらくて」

 

 

「・・・ごめんなさいあせる

 

「気に入ってくれたなら嬉しいけど」

 

「高すぎますあせる

 あの時・・・の 値段知ってます から」

 

「大丈夫 受け取って」

 

「でもあせる

 

「実は帰省中のパチンコで その分チャラなんだww

 でも もう止めるからさ

 最後の高価なプレゼントになったりして合格

 

わざとそう言ってくれているのかは わからないけれどあせる

別れを考えていた私

無駄になったかもしれないのに

 

サトシさんの気持ちを受け取ろう

そう決めた

 

「ありがとうございます

 嬉しいです あたしの一番好きな色 なんです」

 

「良かった

 気に入ってくれて」

 

サトシさんの指先がペンダントトップに触れた

指先は少し動きを止め ためらいがちに

耳の横の髪にそっと触れる

 

あたしの額に彼の額が

触れそうな距離まで近づいたところで

彼は一度だけ瞬きをした
あたしの反応を確かめるみたいに 

ほんの数センチのところで動きを止めた

 

そのままあたしから離れて 視線をそっと伏せる
かすかに笑ったあと 一言だけ告げた

 

「おやすみ またね」

 

あたしを降ろして彼は帰って行った