「マリモ漫談」思いがけず好評でした |   マリモ博士の研究日記

  マリモ博士の研究日記

      - Research Notes of Dr. MARIMO -
  釧路国際ウェットランドセンターを拠点に、特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」と周辺湖沼の調査研究に取り組んでいます

こんにちは。11月13日(日)に釧路市中央図書館で開催された「海ねこみなと会」のマリモトーク、スタッフから「おしゃべりのように聴衆とのやり取りをまじえて欲しい」との要望があり、いつもならパワーポイントの資料を作り込むところを、シナリオなしの「漫談」にチャレンジしてみました。

 

会場から頂いた「お題」に沿って、マリモの分子進化と生物地理、分子系統学、粘菌と藻類の生態の違い、マリモの成長と崩壊・再生、お土産マリモの歴史とウクライナなど東ヨーロッパから輸入されている現状など、話は多岐にわたり、これまでに蓄えてきたウンチクを十二分にご披露する展開となりました。終了後、何人かの方から「面白かった」と声をかけていただき、まずは務めを果たせたようです。

 

 

<海ねこみなと会のFacebookから>

第5回海ねこミーティング開催致しました。

本日は夕方にも関わらずたくさんの参加者に恵まれました。

私たちの急でわがままなお願いを聞いて全面的に協力して下さった若菜勇先生。

中央図書館の皆さま、そしてご来場頂いた皆さま改めてありがとうございました。

またYouTube配信が回線の不具合で不調となりましたこと、お詫び申し上げます。

先生がずっと向き合ってこられたマリモという生物ひとつとってみても、その期間で生育環境、人々の向き合い方がこんなにも変化するのかと驚きながら私たちも聴いておりました。

マリモの研究保護という定点から見続けてきた若菜先生だからこそのお話でした。

また、土産物の人工マリモののお話も興味深く、それらはシラルトコ湖のマリモを人工的に丸めて売られていたのですが取り過ぎたため20年ほど前に枯渇、その後、ウクライナを中心とした海外に人工マリモの原料マリモ輸入を頼っていたというお話でした。

マリモのどこか惹きつけられる優しく揺れる姿と丸い形、多くの人に好まれていたという裏側に無計画に取るということがこのような影響を与えていたという事実に驚きを覚えました。

専門的なお話の中にも先生のユーモラスで優しいお人柄が滲み出たご講演でした。

あらためまして、配信中止に関しましては、スクリーンの前で復旧を長い時間お待ちくださった方もいらっしゃること、結果的に私たちの不手際でお見せできませんでしたこと、心よりお詫び申し上げます。

#海ねこみなと会 #若菜勇さん #マリモ博士 #釧路国際ウェットランドセンター #釧路市中央図書館 #阿寒湖 #ドクターマリモ