恐怖に支配された歌姫、中森明菜! | 何でもアル牢屋

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中森明菜のファンでは無い私が彼女の活動を眺めてて感じる事は、本当の所、何をしたい人なのかな?って所で、行動に戦略性がまるで感じられない。
本格的な活動を再開させるのであれば、思い切って大手事務所に所属し、テレビ出演し、プロデュースを任せて活動するのが一番手っ取り早いんだと思うけど、何故かそれを避けている。何をしてるのかと言えばネットを使っての身軽で自由の利く活動となる訳なんだけど、敢えて書かせて貰うなら、ネットを甘く見ない方がイイと思う。
数十年と言う単位で時代に取り残されてきた中森明菜からすると、古代文明から新人類の時代へ一気にタイムスリップして来たような感覚があるんだろうと思う。デジタルからアナログを学ぶ事は簡単だが、その逆はかなり難しい。
例えば、山下達郎と言う歌手が居る。多くの人が勘違いしがちなのは、彼はアナログな人間だと思われている事で、実の所、山下達郎はデビューした70年代から一早くコンピュータに触れている歌手なのである。つまり70年代からデジタルの感性を持っていた事になる。音作りの名人と言う肩書きを持つ彼のルーツはコンピュータにあった。本来ならデジタル派である筈の彼が拘ったのはアナログだった。つまりは、デジタルを知っていてアナログの側に居るのが山下達郎と言う人なのだろう。
中森明菜は、どうなのであろう。歌唱力は間違いなくあると言う点で言えば、職人に近い。野球で言えば、ストレートとフォークの球種しか投げないが、恐ろしく防御率の高いピッチャーとも言える。しかしながら腕の良い職人も一人では仕事が出来ない。それを用いてくれる人が居なければモノの役に立たない。

 

 

私が思うに、中森明菜は優しい人達に恵まれ過ぎている風に見える。それはおそらく、彼女が自殺未遂をした数十年前から始まっている。
自殺未遂と言う事は死ぬ事を失敗したから自殺未遂な訳だが、彼女は死ななかった。生きる希望を持って此処まで来れたのは、間違いなく優しい人達が居てくれたからだろう。その際、優しい人達の、ほぼ全員が中森明菜の歌を愛した。彼女は歌に命を救われたとも言い換える事が出来る。
中森明菜が長い期間出て来れなかったのは、体力的な衰えではなく精神の病からだった。私自身、精神的な病に掛かった事があるから判るのだが、体力と精神はイコールではない。全くの別物であった。体力が戻っても動く気力が湧かないと言うのがそれで、不安症や引き籠りに悩む人達の大半が、このジレンマに悩まされる。
中森明菜の場合、最近になって人前に出て来れるようになったと言うのは、体力の回復と、ある程度の気力と活力の回復が見られる。問題なのは此処からで、芸能活動と言う不自然かつ異次元に踏み込んで行かなければならない。そこはストレスの溜まる場所であり、苦痛と共存しなければならない世界で、強靭な精神力が要求される。中森明菜は何とか動ける体力がある事は自身で感じている。最大の不安の源は、自分の知らない人からの反応と言う事になる。

中森明菜が今悩んでいるのは、恐怖なのだろう。
例えば今年、久々に姿を現した彼女は外見を弄られた。その内容を見ると、外見が変わったとか、何か違うとか、観る側が感じた単純な違和感だった。還暦を迎えたんだから、それなりだろう事は判る筈なのだが、いわゆる<優しくない人達>は彼女の今をシレっと否定した。一方で<優しい人達>は、御帰り明菜の大合唱だった。
トークの際、恐ろしく声が小さい事も弄られるネタになった。一部のお笑い芸人が面白がって明菜の小声トークをネタにして披露する場面をテレビで何度か目にしてきたが、苛めに加担してる様な錯覚に陥って嫌だなと思った。恐怖に苛まれる明菜からすれば、テレビから遠ざかった要因の一部に違いない。
テレビでも話題になったが、どこぞの野外ライブで突如、飛び入り参加して歌を披露して驚かせた中森明菜だったが、VTRを見て率直に感じたのは、人様から金を取れるレベルに戻ってないなと言う感想だった。まず声が出ていない。演奏に負けてしまうんじゃないの?とさえ思える声量の無さ。どちらかと言うとパワー型の歌手のイメージだけに、衰えは隠せない感じであった。

要は精神のスタミナの問題と言う事になる。体力に関しては良く食べて、グッスリ寝て、能動的に好きな事だけをやって過ごしていれば体は回復していく。難しいのは精神力、メンタルをどう鍛えるか?の問題になる。
安全装置に満ちた室内プールなら幾らでも泳げるが、海に飛び出して泳ぐ気にはなれない。どうして泳げないのかと言えば、海には足元を喰い付いてくる凶暴なサメが居るかもしれないからである。
興味深いのは、中森明菜は何故、ネット活動を好むのか?と言う点。テレビに育てられた中森明菜からすれば、テレビに帰ってくるのが自然な成り行きだとは思うが、原点回帰するつもりは無いと言う意思表示とも取れる。
中森明菜はネットの世界に何を見出したのだろうか?

 

 

 

 

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