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しばらく待っていると、ICUの扉が開き主治医の先生が来ました。



ICUの中に別室があり、そこに案内されました。




主治医の先生はこれからの治療方針を説明しました。




「娘さんは閉塞性細気管支炎の急性増悪です。


ネーザルハイフローで症状が落ち着いたら、ステロイドパルスをします。」





ステロイドパルス

(免疫、炎症を強力に抑える力があり、自己免疫疾患や炎症疾患に対する有効な薬剤です。


ステロイドパルス療法は1グラムのステロイドを3日間連続で点滴することを1クールとして疾患によって1〜3クール行う治療法です。)




「ICUで一週間程度治療し、その後一般病棟に移る予定です。


何か質問はありますか?」



私が

「症状が治っても前より肺の状態は悪くなっているのしょうか?」

と聞きました。



「検査してみないと分からないですが、その可能性は高いです…

一般病棟に移った後検査をする予定です。」



「分かりました…」



そして、気になっていた事を聞きました。



「娘が悪くなっている事に早く気付いて処置できていたら、症状は今より軽くなっていましたか?」





先生は

「急性なので、急激に悪くなります。症状に気付いた時にはほぼ今の状態だと思いますよ。」




「そうですか…」

私は呟くように言いました。







そして黙って聞いていたパパが言いました。




医療センターで娘の悪化を気持ちの問題だと言った事。



ナースコールを何回も押しても検査してもらえなかった事。

 


娘が朝まで苦しんでいた事…




先生は真剣に話を聞いてくれました。



そして先生は

「それは娘さんお母さん…大変な思いをされましたね…

その看護師の対応はたしかに問題だと思います。


こちらの病院から連絡して対応させて頂きます…」


と申し訳なさそうに言いました。




パパは

「大学病院の先生方、看護師さんには何の落ち度もないので…


医療センターで入院している子供達が、同じ事にならないようにして貰えたらと思います。


宜しくお願いします。」


と一緒に頭を下げました。




私は先生とパパ、CLSさんに話を聞いてもらい、ようやく気持ちが落ち着いてきました。




そして娘を先生にお願いして、パパと一緒に家に帰りました。




とても長い2日間でした…




家に帰ると気が抜けどっと疲れが来て、しばらく動く事が出来ませんでした。