おはようございます。まるマリンです😊


週末、カツァリス氏のピアノコンサートに行ってきました。




私の感想を一言で表すと…


『ピアノ演奏の究極の姿って、自由に弾いて楽しむものなのかも』


とにかく私は弾くのに必死で💧自由に楽しむなんて…出来ません(T ^ T)

もちろん、テクニックがあるピアニストだから出来ることなのですが、どちらかと言えば、クラシックは緊張感が漂う演奏会が多い中、カツァリス氏の演奏は『自由』だった!



特に内声の扱いが!

え?え?どこの音を響かせているんですか⁈

そして、繰り返しがあるときは、決して同じ演奏はしない。

『こんなのどう?』

『こんなのもあるけど?』

と、提案されているかのよう!✨

とても自由な印象を受けた演奏スタイルでした😊



優しい雰囲気で、舞台袖から出てこられたカツァリス氏😊

プログラムの解説を読むと、東日本大震災のときは、すぐにメッセージをくれたり、チャリティーを開いたりされたそうな😊


なんの躊躇もなく、間合いも取らず、いきなり弾き始める!

え、緊張感のある『間』要らないの?


この『いきなり』弾き出すって、カッコいいんですよ🤩でも、私、絶対出来ないな。大事故が起きますね、きっと😆


超絶技巧を持っているからこそ出来る、「音遊び」がある演奏。即興曲と名のつく曲を、アンコール含めて3曲弾きましたが、即興曲を『即興』しているような、なんとも楽しげ♪



最初の曲、シューベルトの即興曲

op.140-1。私は必死に、もっと悲壮感に溢れて弾きましたけど(・_・;

こんな軽々と弾いちゃって、しかも美しい😭


続けてop.140-3を弾こうとしたところ、後ろ扉が開いたようで、カツァリス氏はそちらに視線を送る。

この日、最寄駅の電車に遅れが出て、演奏会も10分ぐらい遅れて始まったのですが、まだ間に合わない方が結構いらした様子。


ピアニストがそちらを見たことにより、入るのを躊躇されたのか?しばらく間がありましたが、カツァリス氏はニッコリ微笑んで、『welcome!』と😊


会場が笑い声で包まれ和やかになり、カツァリス氏は皆さんが着席するのを見届けてから弾き始めました。

なんて素敵な方なんでしょう!👏✨


シューベルト即興曲op.140-3。私の発表会後の曲をラフマニノフとブラームスにしましたが、実はこの曲も弾きたくて候補に入れてました。


またしても、軽々と弾き始めました。どのver.も素敵でしたが、第5ver.の速いパッセージがとても正確!速い!かつ美しい✨

この曲は変奏曲ですが、最後に1つの曲として、コーダに繋げる間の取り方がとても素晴らしかった!

うーん、真似できる?出来ないよな〜

(^◇^;)


続きシューベルト/リストのセレナーデを、自分がレッスンで弾く予定なので期待していましたが、この日はアヴェ•マリア。


リスト編曲部分なのか、カツァリス氏の即興気味の演奏なのか、もはや分からない😄

コロコロ転がるような高音の響きが美しい✨


後半はラフマニノフ。


プロの弾くプレリュード『鐘』の生演奏は初めてでした。

ロシアの鐘🔔を彷彿とさせるff (フォルティシモ)での音が印象的な曲ですが、やはり注目すべきはpp(ピアニシモ)。

どうやったら、あのように優しく柔らかな、かつ深い音色が出せるというのか!


そして、カツァリス氏の(本当の)即興によるラフマニノフへのオマージュ。


そこかしこにラフマニノフのメロディーが現れる。大好きなピアノコンチェルト2番、プレリュードop.23-5、パガニーニ主題による狂詩曲の第18変奏などなど…

恐るべしはこれを即興で弾いていること。15分ぐらい演奏したではないでしょうか?そのパワーと集中力にも驚き‼️



巨匠と言われるピアニストの演奏会ですが、会場のキャパも300名ぐらいと大きすぎず、なんだか優しいカツァリスおじさん(失敬🫡)のお家に招待されて、笑顔で気持ちのまま演奏する素敵なピアノを、ソファにくつろぎながら、思う存分、心ゆくまでたっぷり聴かせていただいたような、そんな演奏会でした😊


アンコールの2曲目に弾いた、バッハの『ラルゴ』が、とてつもなく優しく美しくかった😭

バロックの、ゆったりとしたテンポで、最小限の音だけで構成される曲で、こんなにも心を揺さぶる演奏ができるのか!


胸にその響きを感じながら、帰途につきました💕

あんな音を一度でもいいから出してみたい。