オークランド・アスレチックス
43勝43敗
319得点、316失点(ピタゴラス勝率43勝43敗)
773.1IP 685H(リーグ1位) 67HR(1) 555SO(13) 275BB(11) 316R(1) 3.39ERA(1)
◎ トミー・ミローン
17GS 8-6 108.1IP 103H 15HR 72SO 25BB 3.57ERA 4.36DIPS .268BABIP
開幕からベテラン投手のようなピッチングで相手打者を打ち取るフライボールピッチャー。ホームでは7試合で52,2イニング投げて1.03ERAと無敵だが、アウェイでは10試合で55.2IP 14HR 5.98ERAと打たれまくるとんでもない内弁慶の投手。ホームでは超一流だが、アウェイになると三流投手に変身する。果たして後半戦はどのようなピッチングを見せるか。
◎ バートロ・コロン
17GS 6-7 104.1IP 113H 13HR 63SO 17BB 3.80ERA 4.10DIPS .294BABIP
制球力重視のまさにベテランといったピッチングを主体に、凡打の山を築く。メジャー15年目にして現時点でキャリア最高のBB/9を記録するなど、昨年の復活がマグレではないことを証明した。突然打たれることもあるが、基本的には安心して見ることができる。
◎ ジャロッド・パーカー
14GS 5-4 85IP 65H 4HR 67SO 41BB 2.86ERA 3.68DIPS .264BABIP / 4GS 20.2IP 22H 2HR 21SO 6BB 2.18ERA (AAA)
キャンプで四球を連発しマイナースタートも、すぐに昇格してローテに定着し、トッププロスペクトの名に恥じない成績を残した。ファストボール、スライダー、チェンジアップを武器にQS率71%(10度)とエース級の活躍を見せている。1試合3四球以上が8度あるなど、制球面に多少の問題を抱えるがそれ以外は文句なしの成績。今後も期待したい。
○ ブランドン・マッカーシー
12GS 6-3 78IP 75H 5HR 52SO 19BB 2.54ERA 3.43DIPS .287BABIP
QS率75%に加え、5イニング持たずに降板したのは0回と前年同様素晴らしいピッチングをしているが、やはり怪我がつきまとい今季も1ヶ月以上の離脱となった。健康ならエース級ということは証明済みだが、この怪我が今オフFAのマッカーシーにとってどうなるか。マッカーシーはチームとの契約延長を望んでいると話した。
× タイソン・ロス
12GS 2-8 62.1IP 79H 7HR 35SO 30BB 6.35ERA 4.98DIPS .346BABIP / 5GS 29IP 27H 1HR 18SO 7BB 2.17ERA (AAA)
ホームでもアウェイでもボコボコに打たれ、チームで3人しかいない防御率5点台以上の投手のうちの1人(ゴドフリーとフエンテスが6点台で、他に5点台の投手はいない。4点台以上の投手ですらこの3人を含めてわずか4人)。とにかく制球がダメで、捕手が構えた所へ球が行くのは稀。良いカーブを持っているがそれを生かし切れていないという感じで、このままだとメジャーでは使い物にならない。
◎ トラビス・ブラックリー
11G 7GS 2-2 51.1IP 41H 1HR 32SO 9BB 2.63ERA 2.48DIPS .261BABIP / 4G 5IP 9.00ERA (SF) / 4G 23.1IP 0.39ERA (AAA of SF)
昨年は韓国球界に在籍した元トッププロスペクトが、たまたまオーストラリア出身選手を集めていたA'sに拾われると才能開花。敗戦処理からローテの谷間埋め、そしてローテに定着とトントン拍子でメジャーの部隊を駆け上った。球速は並で大きく変化する球も持っていないが、抜群の制球力で凡打の山を築く。ファストボール、スライダー、カーブ、チェンジアップすべての制球がよく、HRも許さなければ四球も出さない素晴らしい投手。後半戦は真価が問われる。ちなみに既に6度の牽制刺を記録しており、許した盗塁はわずか1。
◎ ライアン・クック
38G 2-2 11HLD 8SV 3BSV 38.1IP 13H 0HR 39SO 21BB 1.41ERA 2.81DIPS .151BABIP
開幕から23,1イニング連続無失点の球団記録を作るなど、開幕からヒットを許さないピッチングを続けてセットアッパーからクローザーに昇格した。.151というあまりにも低いBABIPのおかげもあるが、失点を許したのはわずか2試合。一時は毎試合のように四球を出すなどしたが、最後の5試合は無四球ピッチングで後半戦に繋がる形で終えた。元々四球を出すような投手ではないが、大きく曲がるスライダーの制球が中々利かない。ちなみにファストボールの平均球速は94,9マイル(151,8キロ)。また、オールスターでは1イニングを2つの見逃し三振を奪うなどパーフェクトに抑えた。
○ グラント・バルフォア
42G 2-2 10HLD 7SV 2BSV 43IP 27H 3HR 32SO 18BB 3.14ERA 3.87DIPS .205BABIP
ファストボールの平均球速が08年の94,6から91,9マイルにまで落ち、奪三振率はキャリアワーストを記録しているが、スライダーの割合を増やすことによって成績を維持させることに成功。5月20日からの21試合で失点したのは2試合のみで、チームの浮上と共にやる気も上がってきた模様(昨オフA'sと契約したのは勝てると思ったからで今季の成績に失望した、と話していた)。
○ ジェリー・ブレビンス
32G 2-0 6HLD 35IP 26H 4HR 30SO 13BB 2.57ERA 4.09DIPS .253BABIP
左キラーのはずが、すでに左に3被弾。さらに今季打たれた4HRは全てホームで打たれるという謎すぎる成績。とりあえずトータルで見ると好成績を収めており、昨年まで在籍したブレスロウ並の活躍を期待したいところ。
○ ジョーダン・ノルベルト
27G 2-1 3HLD 32.2IP 21H 1HR 26SO 16BB 3.03ERA 3.48DIPS .227BABIP
DL入りし離脱したが、とりあえずはまずまずの成績を残した。制球力が永遠の課題だが、ストライクを取ることができればそれなりに役に立つはず。ただ過度な期待はしない方がよさそう。
× ブライアン・フエンテス
26G 2-2 2HLD 5SV 3BSV 25IP 30H 5HR 18SO 10BB 6.84ERA 5.56DIPS .309BABIP
昨年は年俸に見合わないとはいえ、それなりの成績を残した。しかし今季は全く役に立たず右だろうが左だろうが、ホームだろうがアウェイだろうが関係なく打たれる。特にここ7試合では6IP 14H 4HR 7BB 13R 19.50ERAと盛大に爆発しており、放出が濃厚となっている。
△ ジム・ミラー
19G 2-1 25.1IP 20H 2HR 22SO 15BB 1.78ERA 4.27DIPS .265BABIP / 10G 12.1IP 9H 12SO 2BB 2.92ERA (AAA)
特に良い球種もなく、初めて見た時はただのマイナーリーガーという印象だったが、なぜかロースターに残っている不思議な投手。防御率詐欺の投手で、一度重要な場面で起用されたがやはり打たれた。いつマイナーに落ちるのかなというような投手。
× グラハム・ゴドフリー
5G 4GS 0-4 21IP 26H 4HR 10SO 10BB 6.43ERA .310BABIP / 13GS 78IP 80H 5HR 49SO 14BB 2.88ERA (AAA)
昨年同様メジャーでは通用せず、好投したのは4月10日の今季初登板のみ。大きな武器となる球がないのでブラックリー同様制球力が命なのだが、その制球力をメジャーでは発揮できていないので成績が付いてこない。年齢的にもそろそろ活躍しておかないとヤバイ。
○ AJ・グリフィン
3GS 18IP 8H 2HR 11SO 5BB 1.50ERA / 15GS 94.2IP 72H 6HR 84SO 14BB 2.66ERA (AAA,AA)
10年のドラフト13順目の投手だが、あっという間にメジャー昇格。そしてジャイアンツ、レンジャーズ、ボストン相手に3試合とも6イニング投げてQSをマークするという好成績。フォーシームは90マイル程度だが67マイルほどの大きく曲がるカーブとチェンジアップでタイミングを外して投げる。中々期待できそうな感じで、今後DL勢が復帰したときにどうするのか、気になるところ。
◎ ショーン・ドゥーリトル
11G 1-0 14.2IP 12H 0HR 24SO 3BB 2.45ERA .414BABIP / 16G 25IP 8H 0HR 48SO 7BB 0.72ERA (A+,AA,AAA)
オフに投手に転向したばかりの元強打のプロスペクトだが、投手としていきなりのメジャーデビュー。マイナーで17,3という驚異の奪三振率をマークし昇格したが、メジャーでも14,7という非常に高い奪三振率を記録。左投げだがなぜか左よりも右を得意としており、対右は35打数6安打17奪三振1四球と圧倒的。とにかくフォーシームの威力が素晴らしく、バットに球が当たらない。全11試合中三振を奪えなかったのはわずか1試合で、複数三振を奪ったのは7試合。後半戦の活躍にも大きな期待。
× ペドロ・フィゲロア
9G 12IP 7H 1HR 5SO 9BB 1.50ERA / 18G 27IP 18H 0HR 27SO 10BB 1.67ERA (AAA)
トミージョン手術から復活しメジャー昇格も、四球連発で降格。6月に一度だけ昇格し3イニングを無失点に抑えたが速攻で降格した。ノルベルトと似たような感じで、ファストボールとスライダーで頑張る投手。制球力が鍵だが、こちらもそこまで期待はしなくてもいいだろう。
× アンドリュー・キャリナン
11G 1-1 9.2IP 8H 0HR 8SO 10BB 4.66ERA / 9G 13.1IP 9H 0HR 21SO 1BB 2.70ERA (AAA)
良いフォーシームを持っているため期待していたが、制球難で役に立てず。再昇格後はそれなりに良かったが、怪我をして通算2度目となるトミージョン手術を受けた。チームからも期待されている印象だったので残念で仕方がない。来年復帰できることを願うのみ。
○ エバン・スクリブナー
4G 1SV 5.2IP 3H 0HR 6SO 1BB 0.00ERA / 26G 35.2IP 26H 4HR 38SO 10BB 3.03ERA (AAA)
大きく曲がるカーブが武器で、メジャーでも少ない機会ながらも結果を残した。制球も良く、個人的にはミラーより遥かによく、平均以上のリリーフになるかなと期待している投手なので頑張ってほしい。
× ファウンティノ・デ・ロス・サントス
6G 3IP 7H 0HR 3SO 3BB 3.00ERA / 23G 30IP 42H 2HR 34SO 10BB 7.50ERA (AAA)
将来のクローザー候補として期待値の高い元スウィッシャーの交換相手だが、4月19日から3試合連続でアウトを1つも取ることができず降板してマイナー降格。マイナーでも謎の炎上を繰り返し、壁にぶち当たっている感じ。彼のフォーシームとスライダーは素晴らしいので是非とも復活してほしい。
ブレット・アンダーソン
7月6日に打者相手に25球投げるなど順調に回復している。復帰は今月下旬予定。
ダラス・ブレイデン
7月7日に約45メートルの遠投。当初の予定からは4か月も遅れたが、アンダーソン同様今月下旬復帰予定。
ジョーイ・ディバイン
クローザー候補だったがまたもやトミージョン手術を受けてシーズン全休。
※リッチ・トンプソンは省く
~スターター~
マッカーシーとコロンが期待通りの活躍をし、ミローンとパーカーのルーキーコンビも活躍。さらにブラックリーも予想外の活躍を見せ、グリフィンも出てくるなど面白いことに。現時点でアンダーソン、ブレイデン、マッカーシーの3人がDLに入っており、いずれも今月中の復帰が見込まれている。現在のローテーション:コロン、ミローン、パーカー、ブラックリー、グリフィンのうち3人が弾かれる。コロンをトレードで放出に成功したとしても、現実的にはマッカーシー、アンダーソン、ブレイデン、ミローン、パーカーとなるだろう。そうなるとブラックリーがリリーフに回り、グリフィンがマイナーか。誰を弾くかで悩むことができるA'sのローテーションはケイヒル、ジオを放出してもなお頑丈。
~リリーフ~
クックがクローザーの座を得て、バルフォアもセットアッパーとして落ち着き2人とも好成績を収めた。フエンテスが論外だが、他のリリーフも好成績を収めておりディバイン、デロスサントスという2人のクローザー候補が消えたにも関わらず素晴らしい成績を残した。後半戦も前半戦同様の活躍を期待。
~総括~
A'sはマッカーシー、バルフォアを残してフエンテス、コロンの放出を目指すだろうと言われているが、果たしてどうなるか。今月下旬にマッカーシー、ブレイデン、アンダーソンが復帰すればエース格3人を補強することと同じで、チームの戦力は一気にアップする。ワイルドカード獲得の可能性も十分残っているため、補強するなら野手。そのためにコロンはもちろん、もしかするとグリフィン、ブラックリーあたりを使って動いてくるかもしれない。
投手MVP:クック
期待外れ:デ・ロス・サントス
後半戦期待:マッカーシー、アンダーソン、ブレイデン、ドゥーリトル