どう読むか「発達障害の原因と予防法について」 | まーりんのまりんエッセンス

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小さなお子さんのお母さんから、
「ネットで検索してたら こんな記事を見たんですが。 妊娠糖尿病がこの子に影響している
かもと気になりました」 と紹介されたのが、こちらのサイトです。
 
久保田産婦人科麻酔科医院 久保田史郎院長
 
 
 
ザックリいうと その主張は
 
低血糖の状態が長引くと、脳に障害を起こすので

低血糖が発達障害の原因

ということです。
 
 
そしてこの病院では、この主張に沿って
低血糖を未然に防ぐ対策として、
出生直後の体温管理(保温)と生後1時間目からの超早期混合栄養法を実施・推奨。
 
 
 
くだんのお母さんは 妊娠糖尿病だったため
こうした管理をしていない病院で出産したから、お子さんが低血糖症になったのでは・・・
もしかして発達障害に・・・ と心配していました。
 
そこで、わたしも このサイトを読むことになりました。
 
 
最初に結論を端的にいうと:

発達障害と低血糖との関連について、

それを支持するデータが一つも上げられていない。

このサイトを読む限りにおいては、

発達障害と低血糖との関連は不明であり、仮説というべきである。

 

 
血糖値の低下の程度と時間がどれくらい続けば脳に後遺症を残すかは不明
そのようにこのサイトにも書いてあります。
出産後の赤ちゃんは、もはやへその緒から栄養をもらうことがないため低血糖になります。
そこで貯えていた肝グリコーゲンの分解(糖新生)を開始するのです。いわゆる「赤ちゃんは
3日分のお弁当を持ってくる」というものです。
 
久保田医師は、
どの程度血糖値が低下したら脳がダメージをこうむるのか
を考えても埒が明かないと判断したのか、
新生児が持ってきたお弁当に頼るのではなく(科学的根拠なしと書かれている)、
こちらで用意したお弁当を一律に支給してあげよう(超早期混合栄養)という対策をとって
おられるようです。
 
肝グリコーゲンというお弁当があるといっても、産科現場にはいろんな状態の母子がいる
から、そのような発想になるのかもしれませんね。
 
でも、
血糖値の低下の程度と時間がどれくらい続けば脳に後遺症を残すかは不明
だそうですよ。
 
 
そして、肝心なことですが、このサイトには
低血糖に陥る危険因子について書かれていますが、
低血糖から発達障害になるメカニズムは書かれていません。
 
高インシュリン血症が、赤ちゃんの低血糖症の因子であるとしています。
(これは納得できるものです)
しかし、赤ちゃんの低血糖が、発達障害の原因となるという部分は、仮説の状態です。
 
「低血糖症は発達障害の危険因子」という図説
高インシュリン血症→低血糖症は赤字、低血糖症→発達障害は黒字で塗り分けられて
いますが、この図の引用元を見てないので、どんな意図でそうしたのかはわかりません。
 
そして、冷静に読んでみると
高インシュリン血症→低血糖症→発達障害
とは言っていない。
 
 
高インシュリン血症→低血糖症 (わかってる部分) と  低血糖症→発達障害(仮説)
と理解すべき内容です。
 
 
低血糖は自閉症の原因か? という項目は唯一、ダイレクトに発達障害との関連を示唆する
項目のようですが、その内容はデパケン(抗てんかん薬)の自閉症に対する影響についての
もので、文脈からは、「自閉症は薬害か?」と書くべき内容でした。 
この薬と低血糖は、関連すらわかっていないと述べられています。
 
 
 
もしもこの医師が推進する管理方法で発達障害児が減るというのなら、
統計データで示せるはずです。
 
サイトには
「福岡市の発達障害児の実態調査 日本小児神経学会 2008年」として
発達障害児の出現率が示されています。
 
平成14年から平成18年までの5年間の、2つの個人病院における100分娩当たりの
発達障害児数に有意差があるのがわかります。
 
その図表の説明部分
このデータは、発達障害が遺伝病ではないことを示唆している。厚労省・学会は、A/B病院の新生児管理法の違いを調査・報告すべきである
 
これもまた被引用論文を読んでみないと、統計に使ったデータや A、Bそれぞれの病院の
やり方等が確認できないのですが、
有意差が生じる原因、管理法の違いを調査すべきだという部分については、本当にそうだと
思います。
 
 
ここで疑問に思うことは、
障害児出現率の低い個人病院Bは、久保田医院かもしれないが、久保田医院のサイトには
そう書いてない。 なぜ?
調査の結果、独自の管理法がよいものだとわかったなら、
それはデータを示して 大いに自信をもって世の中にひろめるべきだと思います。
自分の主張は単に厚労省へ反発しているものではなく、センセーショナルにお母さんの不安
を高めるものではないのだと。
 
そのためには、たった一つのこのデータだけではなく
久保田医院の名を出してさらに追跡調査を提示していくべきと思うし、
堂々と統計データは出せるはずではないのかと思いました。
 
せっかく個人でいろいろやっておられるのに、
新生児の低血糖が後々どんな影響をもたらすのか、発達障害にどの程度関与するのか、
そのメカニズムはどうなってるのか、
わかってないまま=追及が不十分な状態 です。 
 
久保田医師には、もうひとふんばりして頂きたいところです。 ここまでやったんですから。
 
 
 
あと、このサイトの話題から、つらつらと思ったこと・感じたこと
 
カンガルーケアで赤ちゃんが低体温になる、というのは
お母さんの赤ちゃんを扱う動物的勘が鈍っている(動物を飼ったり、赤ちゃんの世話をする
ことが少ない)とか、
周りに経験豊かな母親や近所のおばちゃんなど、すぐに頼れる人がいないとか
育児環境も変化した、というのもあるのかしら。
 
高インシュリン血症などは、
これまでになかった妊産婦の新たな傾向で、母体も昔とは違うのではないか。
 
久保田医師が提唱する
出生直後の体温管理(保温)と生後1時間目からの超早期混合栄養法は、
子宮という小宇宙から 臍帯を切り離されて外界へやってきたエイリアンを、できるだけ故郷
の環境に近い状態で迎えようというもの。 ソフトランディングですね。
 
これまでの常識は、ハードランディングすることでスイッチが入るんだ、というものだったと
思います。
臍帯からの栄養がなくなることを前提に、グリコーゲンをもってくるし
急激に外環境に曝されることで、赤ちゃんのほうでもそこに慣れて生き抜くように
システマティックに準備が開始されるということだったと思います。
 
母乳も 赤ちゃんが吸うことで出るようになる。
助産師などが、そこにこだわるのは、自分の女性としての経験が言わせていると思います。
非科学的なこととして無視すべきではないのですが、男性の医師には、その辺の感触とか
重要性を言葉以上に理解することは難しいかもしれないですね。
 
話がそれましたが
育児は母子が協働作業だったのですが、
それがうまく機能できない母子ペアが増加しているのかもしれない。
 
なので、一概に久保田医師の発想の全てがおかしいわけではないのでは・・・。
(低血糖症→発達障害 は、もうちょっと よくつめてほしい)
 
 
 
なお、何かの情報を読むときに、客観的判断をすることを忘れないでください。
お母さん方は、子どもが発達障害かも、とか考えると、それだけでも罪悪感にさいなまれて
しまうものです。 そのときは「自分は動揺している」「この内容を客観的に読めない状態だ」
と自分を判断してください。
 
自分の個人的な感情を脇において「本当かどうか 疑って読む」ことが大事
久保田医師のサイトで強く主張されているものも、注意喚起のためにタイトルが
センセーショナル?にみえるだけです。 うのみにしない。
 
なかで引用している論文には「低血糖を防止できた」とは書いてありますが、
当然のことながら「発達障害を防止できた」とは一言も書かれていません。
 
 
判断が難しいと思うなら、他の人が何と言ってるのかを読むのも、手。
今回の場合、完全母乳とカンガルーケアは低血糖の原因となるということで
新生児の医療訴訟でも、親側の主張の引き合いに出されたりするようです。
他の医師が、どう受け止めているのか
 
新小児科医のつぶやき
 
 
どうしてそんな主張がでてくるのか、
データや議論だけではなく、その人の発想の源であるバックグラウンド、人となり、交友関係
をみるのも さらなる理解を助けると思います。
 
 
どういうコメントがついているか、どのコメントが参考となり得るか。
 
 
 
 
ひとつのことを「知る」というのは、なんと手間暇かかることでしょうね。
 
いつのまにか予防接種の種類も むっちゃ増えていますし
お母さん学=母親に必須の知識 というものさえありそうな昨今です。
 
仕事に育児に追われながらネットや本、セミナーにいくお母さん方はえらいね(´・ω・`)
 
 
今回のように、医学・科学系の話題で、読んでいて疑問とかわからんことがあったら
サポートしたいと思います。
みなさんにシェアするのを前提に、回答はブログでしたいと思います。
何かあれば以下のフォームよりご連絡ください。
 
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わたしはホメオパシーを学ぶ過程で生理解剖、免疫系、それから薬害に関することも一緒に
学びましたし、大学・研究所勤務で研究者としての思考・言動を叩きこまれていますので
学術文献を読み解くのは得意です。 利用してください。
 
ちなみに、
ホメオパシー、特に、由井とらこ学長のメソッドでは、自閉症や多動など、発達障害の改善
ケースが多々あり、学長ケースに限った治癒改善率は8割です。 
この療法からみえているのは、薬害の可能性です
(予防接種や慢性的に使用した薬のレメディを出すと改善するから)。
 
 
でも 
 
おかあさんたちが願っていることって、
子どもたちを健やかに育てることだけなんですけどね。
 
 
なんで こんなに勉強し続けねば 子どもを守れないのか。
何とかならんのか と思いますよねえ
 
現状を変えていくのもまた、こうした若いお母さんたちと、そのお母さんとかおばあちゃん
女性たちなんでしょうか。
 
みんなで がんばんべえ~ 笑
 
 
 

 

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