4日目。

今日の宿は朝食がついているのでありがたい。地下のレストランに降りていくと、パン、パウンドケーキ、チーズ、ヨーグルト、ゆで卵、ハム、ツナ、などの朝食が用意してあった。こちらにきてからコーヒーを飲む機会がなかったのでコーヒーを渇望していた私は早速用意されていたコーヒーを頂いた。が、、申し訳ないが、ただの茶色い泥水のようなまずさで、一口飲んであきらめる。コーヒー豆の産地にも近いと思うのだが、いかんせんまずい。うそがつけず恐縮だが、まずい。

ゆで卵は美味しく、またパンもバターとデーツジャムを塗って美味しくいただいた。フランスの植民地だったのでチュニジアのパンはそこそこいける、と聞いていたが、たしかにそこそこいけます。

オレンジジュースは明らかにオレンジをそのまま絞った100%フレッシュなジュース。こちらはふんだんにあってしかも本当においしい。

 

 

朝食を済ませ荷物の準備を整えると、運転手のアシュラフと今日のガイドであるモディが来た。モディが今日のツアーの行先、内容について説明してくれる。そして、サハラ砂漠方面は四駆がないので行けない、と突然言われて「えっ」となる。もともとこのツアーを手配する際にサハラに行くときは四駆にしなくてよいのか、と確認したところ、ツアー会社からは全行程普通車で大丈夫!と返答をもらっていたので、特にそこは突き詰めていなかった。それだのに。。。 ツアーの内容も、行きたい場所としてスターウォーズのロケ地をいくつかピックアップしておいたものの、あとはツアー会社に丸投げで「よきにはからえ」状態だったので、いろいろと細かい詰めができていなかった。またしても、、、自分たちのリサーチ不足とはいうものの、こちらはいろいろ希望を伝えており、それを可能とする手配をするのがプライベートツアーを組む会社の役割だと思っているので、「これはできない」とか当日言われても辟易してしまう。

 

とはいうものの、ドライバーもガイドもツアー会社に属しているわけでもなく、その時々で招集されて雇われている人たちなので、彼らを責めるのも違うし、四駆がないことはもういかんともしがたいのでできる範囲のことをしてもらうことに。今日はスターウォーズのアナキン時代の街のセットとチェビカだったか?砂漠のオアシスで滝があるところ、の二か所をめぐることにした。

 

まずチェビカに向かう。道々、ガイドのモディが説明してくれたことには、いわゆる「desert」と「サハラ」は違うのだと。枯れた大地にぽつぽつと木が生えたり岩山があったりする荒涼としたエリアは前者、本当にさらさらの細かい白い砂のみで形成されるエリアが後者なのだと。私はサハラもdesertだと思っていたから、事前のツアー会社のやりとりでも、itineraryに「desert」と書いてあったらサハラ砂漠のことだと思っていた。ここが混乱のポイントかも。。。

 

チェビカに到着。欧米人観光客だらけ。岩山のようなところを縫うようにトレイルがあり、15-20分くらいで頂上まで到着するとのこと。ふもとには休憩所や土産物屋がある。トイレが近い上の子がトイレにこもっている最中、休憩所で、ザクロジュースを堪能。もちろん生搾りである。山と積まれたザクロ、オレンジ。ジュースは都度都度搾る。なんて贅沢なんでしょう。当然めっちゃ美味しい。ここに来たらこのザクロジュースは必飲ですね。オレンジとミックスもできるみたいで、こちらもおいしそうだった。

 

ひとつひとつ絞ってくれる。ザクロの生搾りジュース!贅沢。

 

 

とても美味しい。

 

ようやくトイレから戻ってきた子供とともに、モディの先導でトレイルを歩く。

 

いかにもオアシスという感じ↓

 

 

 

 

 トレイルには途中幅が狭いところがあり、太った人は相当厳しいと思われる。。

 

トレイルとたどっていると現地人?ぽい若い女の子たちに一緒に写真を撮ってくれとお願いされる。なんで私と?? めっちゃ不思議だったがまあいいかと思って、写真におさまる。モディいわく、このあたりの若者にとって日本人のようなアジア人は珍しいので一緒に写真をとりたがる子が多いそうだ。こんな一般のおばちゃんと一緒に写真撮りたいなんて不思議すぎてびっくり。

 

岸壁には二枚貝など貝の化石がいっぱい。ここが昔は海の底だったことがよくわかる。↓

 

足元には透明な水をたたえたきれいな小川が流れている。手を入れてみると意外にもあたたかい温度。

 

滝はこぢんまりとしたかわいいサイズ。↓

 

下山し、またしても休憩所で二杯目のざくろジュースを飲む。

 

トレイルのところどころで、年端もいかない子供たちが砂漠のバラとか化石のような岩石のかけらなどを売っている。うちの子らよりも幼い子たちだ。下の子は「なんか罪悪感」と話していた。

 

チェビカを出発し、スターウォーズの撮影地をめざす。モスエスパという場所だ。しかし到着してみるとセットのそこかしこに土産物屋が出ていたり、スターウォーズの撮影地であることを過剰なほどアピールする手が加えてあって、若干興ざめする。

 

 

 

かわいいラクダちゃんがそこここに。

 

ここに来るまでの車窓の風景でもすでに荒涼たる大パノラマで十分スターウォーズ感を味わっていて、もうどこが撮影地でもおかしくない感を持っていた。一方で実際の撮影地は極端に観光地化されすぎてむしろ雰囲気はイマイチになってしまっている。

 

ラクダ乗りの勧誘もものすごい。

そしてうっかり目を離したら子供らが二人ともラクダに載せられていた。。。「写真とるだけ」などと甘い言葉をかけられまたがったら最後、ラクダが立ち上がってしまったらもう降りるすべはない。そして10ディナール×2人もお金をとられた。ほんとこういうの疲れるし、いやだなあ。

 

モスエスパもあとにして、サハラ方面へ向かう。

途中観光客御用達のようなレストランでローカル食のランチ。夫はラクダのスパゲティなるものを注文していた。。。いつもながらチャレンジングな人だ。私と子供たちはチキンのグリル、ブリック、チョルバ、といったクセの少ないローカル食をいただいた。

ここでガイドのモディとはさようなら。

 

ランチ↓左奥がラクダのスパゲティ。普通に牛肉のようで美味しかったようだ。

 

 両側塩湖の広大な風景を眺めながらサハラへ向かう。ここもまた非現実的な風景。火星感が半端ない。チュニジア本当にすごい場所がいっぱいすぎる。消化しきれない。。。 

しかしセンスが謎で、塩湖も自然のままに手つかずでおいておいたほうが価値があると思うのに、ところどころに手作り感満載の変なものが(かかしみたいなやつとか、謎なデコレーションとか)おいてあって、アシュラフはそういうところが写真スポットだという。しかしどう考えても、そんなダサい人工物と一緒に写真を撮りたくはない。チュニジア人のセンスは自分とは真逆に近いのではと思えた。

 

両側は広大な塩湖↓

 

 

 

道中にあった、現地人の憩いの場、温泉。オアシスから流れてくる川の水が温かいので温泉出るんじゃない?と思っていたが、、、もうもうと湯気がたっている。施設はおんぼろだが、湯加減はよさそう。おっちゃんたちが気持ちよさそうに湯あみしていた。すっぽんぽんになって入りたい!

 

そのうち倒壊しないか心配な温浴場↓

 

今日はドゥーズという場所で、サハラ砂漠内の素朴な宿に宿泊することになっている。なんとか日没に間に合って宿に到着。日が傾いてくると急激に冷え込む砂漠。早速周辺を散策、写真をとりまくる。気温がどんどん下がってくる!

 

宿の周辺にはラクダちゃんたち↓


夕暮れの砂漠の景色は、もう本当に言葉では言い表せない美しさだ。世界が微妙なパステルカラーで染まっている。見たことのない色合い。天国ってこんな感じか?と思えるような光の加減と空気感。いつもシニカル気味な子供らもはしゃいで砂丘を上る。日本の砂丘だとその先に海があったりするから、あの丘を越えたら海があるのではというような錯覚におそわれながらぐんぐん砂の尾根をめざすが、のぼりきってもまたその先は永遠に砂の惑星が続いているのである。本当にここはサハラなのだ。ああ日本を離れてとうとうこんな遠くまで来てしまったな、という思いに襲われる。しばらく砂の尾根に腰かけて日の入りを眺めた。

 

 

 

 

 

東の空の色もピンクから紫のグラデーションで見たこともない色合い。世界の色が、ここだけ違う!ぼやけているが、、。↓本当にえもいわれぬパステルカラーなのだ。

 

じっくり砂漠の日没を堪能すると、空にはきれいな月が出ている。まだ満月には数日あるようだ。そんななか、ラクダに乗って周辺を歩くことに。これはツアーに含まれている。もうとっぷりと日も暮れてラクダも休みたい時間かもしれないがあと少しだけ、背中に載せてちょうだいね、と、かわいいかわいいラクダちゃんの背中にまたがる。ああなんてかわいいんだろう。しかし余談だが、Google検索で「ラクダ」と打つと、「性格悪い」というキーワードがすぐ検出される。なんで?ラクダって性格悪いの?

 

かわいいラクダちゃんの後頭部、かわいすぎる耳↓

 

宿の周りの砂漠を15-20分ほどかけて一回りしてもらい、ラクダライドは終了。本当は1時間のライドとしてツアーに組み込まれていたけど。。。。もう暗いしね。でも月も煌々とあたりを照らし、まさに「月の砂漠」を体現した経験でした。

 

そのうちとっぷりと日が暮れると、宿の敷地内にたかれた焚火のまわりに、宿泊客たちが集まり座る。欧米人ツアー客たちでみっちりと輪が出来ていて、仲間外れ感半端ないが、本当に寒いのでなんとかして火のそばにスペースを見つけて我々も座る。しかし火にあたっている前面はあたたかいが背中が寒い!

改めて周囲を見渡すと、宿泊客のなかにはちらほらと日本人らしき人の姿もある。チュニジアに来てからほぼ初めてである。自分はイギリスからだけど、日本から来たのだとしたら、ほんとすごいなあ。遠路はるばるここまで来たんだなあ、と思う。

 

焚火のまわりで太鼓や笛など演奏しながら舞いのショーがある↓

 

走り続ける馬の背中に飛び乗るなどの曲芸のショーも繰り広げられた。ラクダも可愛いが馬も可愛い、というかかっこいい。ラクダを見たあとだからかその精悍さにしびれる。生き物としてのかっこよさが半端ない。

 

そんなこんなで極寒の外でしばらくショーなどをみて過ごしたのち、ようやく食事の支度ができたようで、宿泊客たちは皆レストランにいざなわれる。夫はいつもこういう移動の時にのろのろしているので、果たしてレストランについたときには席はなく、、、2人ずつばらけてなんとか座れた。そこで日本人の旅行者の方と隣になったので、いろいろお話する。日本からの一人旅のようだったが、、この砂漠はオプショナルツアーとして参加されたよう。いろいろしっかり下調べして来られていて感心した。やはりうちらは一事が万事リサーチ不足。。。いきあたりばったりすぎる。

 

食事は美味しかった。メインは牛肉のかたまり肉の入ったシチューだったが、肉はほろほろとやわらかかった。デザートはオレンジ。砂漠で供される食事だからかな?なにかしみじみとした滋味を感じた。

 

 

定期的に先ほどの曲芸団が歌って踊りながらレストランに舞い込んでチップをもらいにくる。いろいろな人生があるなあ。現金を持っておらず、チップあげられなかった。ごめんよ。。

 

宿泊する建物は簡素で素朴な四角い箱。外側は土壁のように見えるが、中に入るとビニールの幌のようなもので被われている。4人家族用にベッドを増やしてしつらえてくれていたので部屋のなかはベッドで一杯。共有のシャワーやトイレなどが別棟にあるが、この寒さでは誰もシャワーは浴びないだろう。今晩は着のみ着のまま寝ることになりそうだ。

 

ということで、超極暖ヒートテックを身に着けたままベッドにもぐりこむ。普段ならすぐに暖かくなるのだけど、いつまでたっても布団の中が温まらない。壁からの冷気がすごい。

 

なんとか眠りにつこうともぞもぞしているうちに気づいたらひとまず寝ていた。