昨年“度”のことになりますが、ジョリーフォニックスの山下桂世子先生から、
2026年3月21日にオンラインの勉強会でお話しする機会をいただきました。
フォニックスの大家でいらっしゃる山下先生主催の会で、いったい何が話せるだろう、という
ためらいはありました。そもそも、ジョリーフォニックスの実践者の方たちの参加する会です。
「フォニックスとは何ぞや」を話しても意味がありません。
悩んだ末に、私が「発案」して40年近く実践してきた、しかしながら残念なことに、イマイチ「普及」して
いない「書き足し法」を中心にお話しするのがよいだろうと判断して、2時間ほどお話ししました。
(参加者の方には、生徒になって実体験していただきました。)
基本はふだん行っている講習の流れでしたが、上にも書いたように「書き足し法」に時間を多めに
割いて、その効用についても触れました。
また、このブログ(「テーマ」の「手書き文字の指導など」)でも書いている「生徒の綴りミスへの
赤ペンの入れ方」についても、その根拠とともにお話ししました。
その時の様子を山下先生が書いてくださっていますので、お読みいただければ幸いです。
(参加者の方の感想もあります。)
興味を持たれた方は、本ブログ「テーマ」の「単語を読ませる書き足し法」を(1)から順に(23)まで
お読みいただければ、「書き足し法」の概要は掴めるかと思います。
ちなみに今回、お話しするにあたって、なぜ書き足し法を思いついたのか、を振り返ってみました。
不確かな記憶ではあるのですが、そのきっかけは、おそらく、教員1年目、授業中の単語や文の発音練習に
真面目に取り組んでいる生徒からの相談だったように思います。
その相談とはーー
「先生、授業中は単語や文がちゃんと読めるんですが、家に帰って読もう(=音読しよう)とすると
読めない(=音読できない)んです。どうしたらいいんでしょうか?」
というもの。
この生徒が「授業中は単語や文がちゃんと読める」と言っているのは、実は「読めている」と思っているだけで
本当は「教師である私の発音を短期記憶に留めて、それを鸚鵡返しに発声していただけ」だったのです。
その場で聞いた音を直後に再生するだけであって、決して文字/単語を見て発音していたわけではない。
ゆえに、家に帰ると読めない(=文字/単語を音声化できない)ーー
そのことに気づいて、単語を構成する、個々の文字や綴りが表す音を丁寧に理解させないといけない。
だからといって、単語の頭から順に1文字/1綴りずつ発音していくことは不可能である
(たとえば、studyをsという子音(だけ)から読ませ、次にstという子音連続だけ(=母音なし)を
読ませることは不可能である)
ーーということで「書き足し法」が生まれたように思います。
その後、文字/綴りを書き加えつつ、同時に「誘導助言」を組み合わせる現在の形に発展したという次第です。
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山下先生のジョリーフォニックスの本ですが、上記勉強会の直前に新訂版が刊行されています。

