脱東京 本田直之著
■新しい移住のメリット
1.自分のブランドが強くなる
2.可処分所得が増える
3.可処分時間が増える
4.仕事と遊びの垣根がなくなる
5.少ない投資額で、おもしろいチャレンジができる
6.ストレスの伝染がない
7.ライフスタイル・バリューの高い場所に住める
8.新しい豊かさを得られる
2.都心に新築の家を買うほど、リスクが高いことはありません。
新築の家を買ってしまったら、それだけで人生が縛られる可能性あり。
15年で価格が半分になるそうなので、築15年以上の中古物件を購入してリノベーションする。
そうすれば、自分のライフスタイルに合ったものにできるだけでなく、可処分所得に対する負担も少なくなります。
また、資産のマイナスリスクも低減できます。
5.地方に目が向いている若い世代は、だいたい自分で何かを作りたいという気持ちが強いように感じる。
例えば、家をつくるとか、プロダクトをつくるといったことも含みますが、大きくは“自分の暮らしを自分でつくる”ということ。
・福岡市に移住した当初はシェアオフィスに入り、そこで出会ったメンバーと一緒に新しいことを始めました。 ※※
「福岡移住計画」もその一つです。
福岡R不動産のメンバーが家を探してくれたのですが、その体験をもとに「福岡移住計画」を立上げました。
そこでは、「こういった仕事があるよ」という求人情報だけでなく、「移住することで、どういうふうに人生が開けたか」といった可能性も伝えています。
民間でチームを組み、福岡に移住するための情報を発信したり、独自にイベントを開催しています。
シェアオフィスにいろいろな人が集まって偶然が生まれることにおもしろみを感じたといいます。
東京か移住してきて、自宅で仕事をしていた方々が、そういう場所を求めていたのだと思う。
自分のスキルをみんなで活かそうという感じ。
いろいろな才能を持っている人が集まってくるスペースをつくっておけば、後は勝手に何かが生まれるのでしょう。
・こういったメンバーが集まっているのは、事務所をシェアオフィスにしているから。
何度も述べていますが、やはり人が集う場所をつくれば、おもしろい人が集まってくるのでしょう。
シェアオフィスは、コミュニティセンターみたいな感じで、移住した人たちが集まれるようにしています。
ここでパーティーをすることもあります。
さらに、泊まれる機能があったらいいなと思いました。
ここで働いて、滞在してもらえれば、移住してもらいやすくなるのでは、という狙いもあります。
実はシェアハウスは安定収入になっている。
不動産を仲介したら、移住者との関係はそれで終わりというのではなく、その後のことまでフォローしているそうです。
移住者が集まれるスペースをつくったり、東京と仕事をしている人に地元の仕事ができるきっかけをつくったりしている。
そういう活動がまた次の移住者を呼び込む。
・ITを持っている人が地域に行くと、まだまだできることがたくさんある。
地域、自然、クリエイティブ、センス、IT、そしてチャレンジ精神が掛け合わされば、どんなことでもできる可能性がある。
地域であれば投資コストが低いので、例え失敗しても、その度に軌道修正していけばいい。
正解がない時代であればあるほど、投資額の低い地域にチャンスが眠っている。
・島根の会社に就職することは考えなかった彼は、「地方で必要とされる役割は何だろうか」を自分なりに考えました。 ※※
その結果、直接的なモノづくりをするのではなく、広告といった間接的な仕事が島根にはないことに気付きました。
島根のいいものを東京や世界にアピールするような仕事をしようと、「シネマプロモーション」を立上げます。
都市と地域を結ぶプロジェクトを運営している。
シネマプロモーションの現在の仕事は、大半が行政の仕事。
・アラタナの面白いところは、局地戦に絞ったこと。
eコマースのシステムに特化したことで、エッジの効いた会社になることができたのです。
「なんでもやります」というスタンスの会社よりも、何か一つのことに特化した会社のほうが目立つということ。
ニッチな分野を極めれば目立つことができるのは、個人でも会社でも同じ。
・実家の野菜を売ることを考えたが、野菜だけ売っていても、大したお金にならないので、生活できませんでした。
そこで思いついたのが、カタログギフトを作るというアイデアでした。
「地元ギフト」というプロジェクト。
全国各地で地域に絞ったカタログを作成しているのです。
地元ギフトとは、地元産品の良さやつくり手の紹介、モノづくりへの思いなどが書かれたカードをつくり、一つの箱に封入したもの。
現役のつくり手と次の世代の担い手のプロフィールが紹介される。
また方言まじりの会話文で、野菜栽培のこだわりや思いも書かれています。
・政府の「地域起こし協力隊」という制度を利用して、3年間の給料は移住者に保証しています。
「地域起こし協力隊」とは、地域への移住と定住を目的に総務省が行っている取組みで、若い人に自分の職能を使って、地域を盛上げる仕事をしてもらう為の仕組み。
具体的には、地域に住民票を移して、地方自治体から「地域起こし協力隊員」として委託される必要があります。
活動内容によって異なりますが、総務省は3年間、月33万円くらいのお金を出して支援しています。
・地域では一足のわらじでは食べていくことができません。
だからこそ、二足、三足のわらじを履けるようになる必要があります。
林業とウナギの養殖など
・現在は「みんなの移住計画」と名付け、福岡移住計画、佐賀移住計画、島根雲南市移住計画、信州移住計画、新潟移住計画、岩手移住計画、札幌移住計画が生まれている。 ※※
東京でイベントをすると、移住計画をやりたいという人も多いらしく、今後はますます全国に広がっていくに違いない。
・移住がうまくいく人の特徴を聞いてみると、「人のせいにしない感覚を持っている人」と「不安という状態を楽しめる人」。
要するに、どこでも楽しめるような生きる力が必要だということ。
・カマコンバレー ※※
鎌倉のことが好きな人が毎月1回集まって、みんなで鎌倉を盛上げるためのアイデアを出しあうブレストのこと。
鎌倉の魂をもつ人達の運命共同体。
カヤックCEO 柳澤さん
カマコンバレーは、鎌倉という町を好きになろうという活動。
単純に面白い活動をしている人や、これから面白いことをしたい人を呼んで、みんなでブレストして関わっていくというだけ。
例えば、鎌倉の町でこんなことをしたいという人が発表し、それに対して参加者がアイデアを出し合う。
ブレストをしているうちに関わりたくなってきて、「やってみよう」という話になるんです。
いかに自分事化していくかが重要なのですが、それにはブレストが有効なのです。
毎回90分の定例会の中で、5つほどのテーマについてブレストするが、常に100人ほどの人が集まるそう。
しかも、みな会費1000円を支払って参加している。
さらに、何かしらのプロジェクトには参加しなければならないが、それもボランティアで活動している。
なぜお金を払ってまでボランティア的な活動をしたいのかというと、「鎌倉ライフを楽しくしたい、地域活動に関わりたい」という人が多いのかもしれない。
移住した地域を好きになる方法として、地域活動に関わるというのはあると思います。
参加している人は8割ぐらいが鎌倉や湘南に住んでいる人なのですが、そのうち6割くらいが移住者です。
・宮崎県の移住への取組みとしては、空き家を管理、古家をリノベーションする支援、創業の支援など、いろいろなことをやり始めたところ。 ※※
「宮崎県移住ガイドブック」を作成し、各市町村の魅力や、その町でどんなライフスタイルが楽しめるか(キャンプ、登山、サーフィンなど)をまとめて伝えています。
宮崎県への移住までのステップと心構えを解説し、仕事探し、住まい探しの相談窓口も複数設けています。
特に宮崎市は、今年度から移住促進に力を入れています。
住宅について空き家活用のためのリノベーションを支援すると共に、創業支援・スタートアップセンターを設置し、創業・起業の具体的なサポートも行っています。
また、学生時代からの起業家人材育成にも力をいれていくようです。
・完全な移住ではないですが、高知県には滞在型の市民農園「クラインガルテン」があります。
これは農園や菜園を備えた宿泊施設なのですが、そこに滞在しながら野菜をつくったりできます。
家と畑付きで年間利用料が40万円前後なので、月3万円越で借りることができます。
大阪に住んでいて週末だけ高地に来て野菜を育てている人もいれば、実際にそこに住んでいる人もいます。
そういう施設を利用して、トライアルステイをしてみてもいいかもしれません。
また「農業をやりたい」といきなり飛び込むのではなく、1年ほど試しに農業をしてみるのもいい。
・廃校になった保育園や小学校を利用して、シェアオフィスを作っています。
3年という期限はあるのですが、県と市町村が家賃を支援する助成制度も用意されている。
現在入居しているのは、東京に本社がある会社がサテライトオフィスとして利用しているケースが多い。