モノを捨てよ世界へ出よう  高城剛 著

●海を渡って異国の地での潜在経験を得ることは、今後の人生を生き抜くための航海図を手に入れることでもある。
そしてそこには、日本という国の本当の姿も描かれているだろう。
世界に誇れる文化や技術もあるし、非常に小さく醜い部分もある。
島から出ないと理解しにくい本当のことも、航海図を手に入れた人なら何が真実なのかがわかる。
それを頼りにすれば、自分や家族など大切な人を乗せた船を、暗礁を避けて航海させることができるだろう。
国家の役割が弱まり、何をするにも自己責任が問われるようになるこれからの時代は、まず自分の身を自分で守れるだけの備えが必要だ。

洋行を経験した者こそが、自分を、そして日本を変えていけるのだ。

そのことを裏付ける動きもある。

作家・未来学者として著名なアルビン・トフラーは、21世紀には国家や企業などではなく、個人の力が増大すると語っている。
インターネットの登場以降、これまでは切り捨てられてきた個人発信の情報が時代を動かすほどの力を持ってきたのは既に周知の通りだろう。
国家や企業も、これまで以上に個人の意見を無視できなくなっている。
マスという大きな集合体から力を持った個人の集合体へと、時代の中心がシフトしてきている。
中央集権から自由競争を経て、より地域や小さな集団へと変化していく光景は、トフラーが説いた21世紀型のパワーシフトと同じ。
この動きは、今後メディアやエネルギーなど、独占・寡占状態を敷いてきた業界にもおこるだろう。

●バルセロナ
言語:スペイン語
気候:温暖な地中海性気候で年300日は晴れていて、リゾート地のように陽気。1月 6~13度
物価も驚くほど安い。デザインホテルで朝食セットで4ユーロぐらい。
超高級なレストランのフルコースでも100ユーロをこえることはない。
食糧自給率も高い。
外から新しいカルチャーが流れ込むことにも寛容だから、自然と多くのクリエイターが集まってくる。

スペインは国家破綻が懸念されており、若者の完全失業率は高く、その影響はバルセロナにも及んでいる。
しかし、失業中も社会保障が手厚いため、すぐにお金に困るような事態にはなっていない。

●台湾
言語:中国語
気候:季節の変化に富む温暖湿潤気候。雨量、台風ともに多い。1月 12~16度
日本人が移住しやすい都市の筆頭。
親日家が多く、日本文化を理解してくれている。
食事は、台湾料理でアジア圏として馴染みが深いし、何より美味しい。
国民1人あたりのGDPは、日本よりも上なのに、日本より物価が安いため、購買サイクルが活発で市場に勢いがある。
自然が多いのも、見逃せない。
簡単にアクセスできるので、台湾と東京で二重生活することも可能。

●ニューヨーク
冬は寒い ➖4-2℃
経済、文化の世界トップ都市

●ロスアンゼルス
地中海性気候 1月 9-21℃
エンターテイメントとITのアメリカ第2の都市
メキシコからの移民が増え、治安悪化

●サンセバスチャン スペイン
地中海性気候 1月 6-11℃
ローカルに特化している
地方都市が目指すべき姿

●香港
1月 11-15℃
様々なものがコンパクトに密集した日本人が滞在しやすい都市
英語が通じる

●台北
1月 12-16℃
最も日本人が移住しやすい都市
親日家が多い
食事も日本人に合う
リスクは中国との関係性

●シンガポール
高温多湿 1月 24-30℃
アジアの金融都市
観光業にも力を入れている
日本人滞在者も多く、英語も使える

●バイロンベイ オーストラリア
7月 8-20℃
信号機やフランチャイズ店舗がない
サーファーの聖地
人と人の交流が盛ん
物価は安くない


■格言 高杉晋作
「おもしろきこともなき世をおもしろく」
面白くない世の中を自分たちで面白くしよう

今の日本は閉塞感がすさまじい。
面白いことをしようとすると叩かれるし、そういう行動をおこさないほうがいいのでは?と考える人が増えている。
しかし、そうして面白いことを率先して行動できる人が、新しい時代を生み出していく。


■ワーキングホリデー
1年の間、働きながら自由に異国の地で生活することのできる国際協定制度。
働いて収入を得ながら現地で生活することが、特別な資格なく可能。
イギリス、フランス、ドイツ、アイルランド、デンマーク、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、香港、台湾、韓国と締結。
イギリスのみ2年間OK
18~30歳までの健康な男女なら、なんら制限なく適応可能。


■ウーフ
有機農業を実践する農家と働き手を世界規模でマッチングさせるもの。
農家は食事や宿泊場所を提供し、参加者は労働力を提供。
現在20カ国以上にウーフ事務局がある。
労働ができれば、ワーキングホリデーのような年齢制限もない。
数週間や数ヶ月の短期の場合、金銭の授受は一切ないということで、就労ビザ不要で活用可能。
農家と労働をともにすることで、その土地の文化や空気を一層肌身で感じることが可能。


■国選びのポイント
1.目的意識をもち、それを達成するのに最適な都市を選ぶ
 英語を腰をすえてじっくり習うならイギリス
 短期集中でお手軽に済ませたいならマルタやフィリピン
 アートをビジネスに生かしたいならニューヨーク など

 何かしらの目的を持っていたほうが滞在期間中の生活にはりが出るし、より充実したものになる。