あなたがチームのマネジメントに苦労しているというのであれば、そのアプローチを変えてみるのも一法かもしれない。本記事では、避けるべきマネジメント上の落とし穴をいくつか紹介している。

 マネージャーであるあなたが、機能していない自らのチームを何とかしようと四苦八苦しているのであれば、自己分析を行ってみるのがよいかもしれない。以下は、マネジメントにおいてよく見かける失敗である。思い当たる節がないかどうか、振り返ってみてほしい。

#1:チームとのコミュニケーションが円滑でない

 コミュニケーションに関するアドバイスはもう聞き飽きており、そんなアドバイスをする人には殴りかかりたくなる衝動に駆られるかもしれない。筆者も実際、この手のアドバイスを口にし過ぎている自分を殴りたくなることがある。とは言うものの、前線で戦っている部隊を指揮しているのでもない限り、チームメンバーとのコミュニケーションに時間を割く必要があることは間違いない。上層マネジメントから得た新しいイニシアティブに関するすべての情報を細部に至るまでチームに説明する必要はないものの、あなたの指示内容が意味することを理解できるだけの十分な情報は彼らに与えておく必要がある。チームメンバーに伝わる情報が多いほど、作業自体に愛着が湧き、より上手く行えるようになるはずだ。

#2:ネガティブな面にばかり目を向ける

 多くのIT部門がそうであるように、外部で発生した何らかの事象に対処するという作業が中心となる環境においては、ネガティブな事象を中心にものごとを考えがちになる。こういった環境に置かれているIT部門は、ネットワークの停止時間をできるだけ短縮したり、問題を解消するといった目標に向け、ネガティブな状況の発生を最小限に抑えるために多くの時間を費やすことになる。しかし優れたリーダーになるには、ポジティブな面を見逃さないように努めなければならない(例えば、稼働時間の長期化という視点はどうだろうか?)。チームメンバーの努力を、ものごとが悪化しないようにするという視点からのみではなく、ものごとを良くするという視点からも評価するべきなのである。

#3:1人のためだけにポリシーを変更する

 「チーム」である以上、メンバー全員を同じように処遇しなければならないと考えているマネージャーもいる。この考えは多くの場合において正しい。しかし、何らかの問題を抱えているチームメンバーと向き合うことに気が進まないからといって、チーム全体のポリシーをそのメンバーに合わせるようなことはすべきでない。例えば、あるチームメンバーが期限までに作業を完了できないという場合、チームメンバー全員に毎週、進捗レポートの提出を求めるようなポリシーを導入してはいけない。対処は問題のあるメンバーに対してのみ行うべきなのである。

#4:チームのニーズや懸念を理解しようとしない

 ITリーダーのなかには、上司に対して不可能という言葉を告げることなどできないと考えている人々もいる。「何があってもやり遂げる」という体育会系のマネージャーは、栄光を勝ち取るために(その栄光が虚像であるか実像であるかに関わらず)、チームのパフォーマンス限界や、チーム全体の精神状態を二の次にしてしまいがちである。その一方、優れたマネージャーはチームのことを思いやり、無理な約束などしないのである。

#5:自らの間違いを認めない、あるいは責任をとらない

 チームのマネージャーにはリスクがつきものである。そのリスクとは次のようなものだ:もしもチームが何らかの失敗をしでかした場合、マネージャーがその責任を負うべきであり、そして実際に負うことになる。チームメンバーの1人によって引き起こされた失敗であってもだ。マネージャーは、チームメンバー全員のプロセスをまとめて管理するのが仕事であり、その責務を全うできなかったことになるわけである。このため、愚痴を言わず、自らの落ち度を認めることだ。また、これに関した注意であるが、あなたの行動によってプロジェクトに何らかの支障が発生した場合、まずはそれを認めなければならない。皮肉なことに、「自分は間違っていた」と述べるよりも、問題を認めない方が、あなたのチーム内での信用により大きな傷が付いてしまうのである。