(小山さん)普通にいいと思うものと感動するものの違いは何ですか?

僕は物語だと思います。
感情移入されるかどうか。
愛妻弁当は他の人が食べてもおいしくないと思うんです。
自分の愛する人が作る、その姿を想像する、準備の苦労を考える、
だから美味いと思うのであって、他人の愛妻弁当ほどまずいものはない(笑)。
たどり着くまでの物語、シナリオが感動を呼ぶのではないかと思います。

僕が今まで感動できたものには、感動させようという意図が見えてこない。
これを作った人は自分を感動させようとしているなという意図が見えてしまうと、
どういうわけか白けてしまう。
感動してもらおうではなくて、
自分だったらこういうときに喜んだり、ハッピーだったり、驚いたりするから
という思いで演出するから人の心が動くのであって、
感動させようとしてやるものじゃない。

人によって違いはありますが、自分が楽しいとか、自分が感動するものは
まわりの人にも感じてもらえると思いますね。
僕らはエンターテイメントやテーマパークが仕事ですから、
できる限り感動してもらいたいとは思います。
でも感動させてやろうとは思っていませんね。

感動の基準は1つじゃないんですよね。
感動や価値、幸せなどは本当に人それぞれで、結局はその人の中にあるもの。
そのマスを狙いにいくか、それとも特定の人のためだけにやるかの違い。

その人の趣味や気持ち、経験値によって感動は違ってきますが、
多くの人が共通して感じることもあると思います。