基調講演の冒頭に姿を現したのは同社の最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏だったが、その後は「iOS」担当シニアバイスプレジデントのScott Forstall氏が壇上に立ち、「iPhone 4」「iPhone 3GS」「iPad」「iPod touch」向けに予告されていた200の新機能のうち、10の機能を紹介した。開発者向けベータ版は6日から配布されており、一般ユーザー向けアップ デートは今秋に提供開始となる予定だ。

通知機能

 Forstall氏はまず、通知機能の改善について説明した。現行のポップアップメニュー、バッジアイコン、サウンドによる通知に代わり、iOS 5では「Notification Center」という単一の場所ですべての通知をまとめる。どの画面からでも指を下方向にすべらせればNotification Centerにアクセスでき、読み終えた通知はリストの「×」ボタンを押して消去できる。

Newsstand

 「Newsstand」は雑誌の定期購読を一元管理する機能で、そのコンセプトは、本棚を模したアプリケーションアイコンに至るまで「iBooks」に似ている。また、雑誌を購入すると、最新号がバックグラウンドで配信されるようになるため、手動で入手する必要がない。

Twitter

 続いて紹介されたのは、画像ギャラリーやカメラアプリケーションから直接「Twitter」に写真を投稿できる機能だ。写真を撮影したら Twitterに移動し、そこで写真投稿サービスを選択するという手間が省けることを考えれば、これは歓迎すべき変更だ。また、「YouTube」 「Safari」「Maps」から直接ツイートすることも可能で、このアプリケーションはユーザーの連絡先リストにも統合される。

Safari

 Safariでは、見づらいページを整理してRSSのような表示にする「Reader」オプションが搭載される。さらに、記事全文をSafari から電子メールで送信できる(これまではリンクしか送信できなかった)ほか、後で読めるようブックマークを「Reading List」に追加できる。また、iPadでのタブブラウジングが可能になる。

Reminders

 「Reminders」アプリケーションは、複数のTo Doリストを、各イベントの日付を含めて保存し、またそれらを位置情報で分類もできる機能だ。そのため、例えば「仕事から帰るとき家に電話する」と設定し た場合、ユーザーがその場を離れたときにリマインダーが送信される。Remindersは「CalDAV」を使ってMacの「iCal」と、また Windowsの「Microsoft Exchange」と同期できる。

カメラ

 iOS 5では、ロック画面に写真撮影用のショートカットが追加される。ショートカットを使えば、ロックを解除しなくてもすぐにカメラを起動し、ボリュームコント ロールを使って写真を撮影できる。アプリケーション内での変更点としては、グリッド線の表示、ピンチズーム、露出の変更のほか、細かい設定が可能になる。 また、非常に歓迎すべき点として、写真のトリミングや回転、赤目の修正といった編集もできるようになる。

メール

 「メール」アプリケーションでは、リッチテキストフォーマットに対応し、文章をインデントしたり、宛先のTO、CC、BCC間でアドレスをドラッ グしたり、メッセージにフラグを付けたりできるようになる。また、差出人、宛先、件名だけでなく、メッセージ本文を検索することも可能だ。

PC Free

 「PC Free」は、ソフトウェアアップデートを無線で行える機能だ。これによって、最新機能を入手するために機器をコンピュータに接続する必要がなくなる。ま た、アップデートされるのは変更部分のみとなるため、更新時間も短縮される。この無線機能はアプリケーションにも適用され、写真編集やメールフォルダの管 理、カレンダーの予定追加や削除なども無線でできるようになる。

Game Center

 「Game Center」では、プロフィールへの写真添付、スコアの比較、「友達の友達」の表示、友達やゲームの推奨機能が新たに加わる。また、ターン制ゲームのサポートや、Game Centerから直接ゲームを購入する機能も備わる。

iMessage

 「iMessage」は、iOS 5を搭載する全デバイス(iPhone、iPad、およびiPod touch)で使えるメッセージングアプリケーションだ。これには、テキスト、写真、動画、連絡先、およびグループメッセージの送信機能や、誰かがユー ザー宛てのメッセージを入力中であることを知らせる機能、配信確認と開封確認、セキュアな暗号化、会話が全デバイスにプッシュされる機能などが含まれる。 iMessageは、3GおよびWi-Fiネットワークに対応する。

その他の機能

 Forstall氏は、その他の変更点にも簡単に言及した。例えば、毎時更新の天気予報、Wi-Fiを介した「iTunes」との同期、新たな iPad向け音楽アプリケーション、iTunesの着信音ストア、「iPad 2」の画面を「Apple TV」を介してテレビに表示できる「AirPlay Mirroring」機能、ユーザー辞書、Mapsでの代替ルート表示、絵文字、バイブレーションのカスタム設定などだ。