電子書籍の衝撃/佐々木俊尚 読了

これからのジャーナリストに必要なスキル
1)的確なタイミングで的確な内容のコンテンツを的確なスキルを駆使し、
 多様なメディアから情報を発信する能力
2)多くのファンたちと会話を交わし、そのコミュニティを運用できる能力
3)自分の専門分野の中から優良なコンテンツを探してきて、他の人にも
 分け与えることのできる選択眼
4)リングでお互いがつながっているウェブの世界の中で
 自分の声で情報を発信し、参加できる力
5)一緒に仕事をしている仲間たちや他の専門家、そして自分のコンテンツを
 愛してくれるファンたちと協調していく能力
これらのスキルはジャーナリストだけではなく、ブログやツィッターなどの
ソーシャルメディア全盛時代に的確活動を行う人すべてに当てはまることである。

まつゆきあゆむさんは、これらのスキルを駆使しているクリエイターのひとり。
・自分のサイトで楽曲を販売
・動画共有サイトのユーチューブに自分で作ったプロモーションビデオを流す
・マイスペースで毎週1曲づつ発表し続ける
・ツィッターで1000人をフォローし、その1000人のつぶやきの中から拾い集めた
 言葉で作られた曲
・Ustreamで、自宅録音の様子を放送
ありとあらゆるインターネットのソーシャルメディアを駆使して、様々な方法で
コンテンツがリスナーのもとへ送り届けている。

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音楽のセルフディストリビューションの潮流によって、音楽の世界は大きく変わり
つつある。
1)ソーシャルメディアを駆使してアーティストがリスナーとダイレクトに
 接続する環境が生まれ、アーティストのいる空間が一つの「場」となって
 きていること。
2)ネット配信によってパッケージとしての製品は意味を失い、コミュニティの中で
 音楽が聴かれるようになっていく。
3)セルフディストリビューションの世界では、メジャーレーベルにはあまり
 意味がなくなり、メジャーもインディーも、そして素人も音楽空間の中で
 同じようにフラット化していく。

この潮流は、本の世界にもやってきている。
1)ソーシャルメディアを駆使して書き手が読者とダイレクトに
 接続する環境が生まれ、書き手のいる空間が一つの「場」となって
 きていること。
2)電子ブックによってパッケージとしての紙は意味を失い、コミュニティの中で
 音楽が聴かれるようになっていく。
3)セルフパブリッシングの世界では、大手出版社かどうかは意味がなくなり、
 中小出版社でもあるいはセルフパブリッシングする個人でも、
 購読空間の中で同じようにフラット化していく。

セルフバブリッシングの時代には、出版社は2つの方向へ進んでいく。
1)書き手との360度契約
2)スモールビジネス化
360度契約とは、単なる本の出版契約だけでなく、その書き手が行う様々な活動
(講演やトークショー、雑誌の連載、グッズの販売など)
ありとあらゆる活動について全て一手に請け負ってPRや運営を行い、
そこで得られた収入の一部を手数料として受け取るというもの。

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今後、電子ブックに適したデバイスが登場し、自在に購読するための
プラットフォームがアップルやアマゾンによって確立されようとしています。
プラットフォーム上では、プロもアマチュアもフラットです。
書き手の側が自分の才能を存分に発揮するためのセルフパブリッシングの
システムは構築される。
そういう状況下では、出版社の機能も大きく転換せざるをえません。
将来は今のような出版社ビジネスは衰退し、360度契約に基づいた
エージェント的な役割の小さなチームが、書き手をサポートしていくような
方向へと進んでいくのではないかと思われる。

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検索エンジンやポータルサイトだけが情報収集先という時代は、
もう過ぎ去ろうとしている。
もちろん、検索エンジンがなくなることはないでしょう。
過去に蓄積されたストックの情報を収集するためには、検索は有効。
しかし、ストックではなく、今まさにネットの中から誰かによって生成された
フローの情報を探す手段としては、検索エンジンではなくブログやSNSや
ツィッターといったソーシャルメディアが不可欠。