技術よりもコンテンツこそがポータルサイトにとっては重要だと話す。
技術革新の激しいインターネット業界において、技術はすぐに追い
つかれるというのがその理由だ。

生き残ったところは広告収入以外のモデルを築いたところだけです。

■広告事業の現状は。
売上に占める広告収入の割合は約50%です。今年はキーワード広告が好調
ですね。単純なバナーはやはり厳しくて、当社でも売上の10~15%程度です。
もう少し見せ方を変えた、企画広告のような新しいタイプのものが売れています。

■サイトの作りこみがかなり細かいのもエキサイトの特徴ですね。
そもそも、技術はアドバンテージにならないと思っているんですよ。
特許があれば話は違うかもしれませんが、技術は絶対に追いつかれる。
特にネットの世界では数カ月のアドバンテージにしかなりませんから、技術で
差別化を訴えるようなものにはあまり意味がないと思っているんです。
それよりも使い勝手やコンテンツの中身で勝負していきます。

一番大切なのはブランドやユーザビリティ、それにオリジナリティです。
当社が新しいコンテンツを作るときには、他がやっているものを作るなと
言っています。読者がなぜエキサイトに来てくれるかといえば、エキサイト
翻訳やエキサイトイズム、ウーマン・エキサイトなどがあるからです。
特徴あるコンテンツというものは、人がついてきてくれます。
それを作らないといけない。

我々はブランドイメージのポジショニングをしっかり築いて、そこに合う人が
ついてくるようなものを作らないといけない。
自分たちの味を出さないと、そのサイトに行く理由がないんです。
それなら「Yahoo! JAPANに行こう」となってしまう。
どこにもないものを一つずつ増やしていけば、エキサイトを訪れる理由ができる。

エキサイトだけで全部を囲い込むという考え方はユーザーのライフスタイルに
合わないんです。
アルマーニの服を着て、ユニクロでパジャマを買って、フレンチレストランで
ディナーを食べるけれども昼は吉野家で牛丼を食べているような人たちに全部を
提供しようというのは無理です。どこにターゲットを絞ればいいかわからない。

■今後のキラーコンテンツは何でしょうか。
自社の編集能力が上がったと思っていますので、編集を生かしたファッションや
音楽コンテンツがあると思っています。
先日始めたグローブ・エキサイトでは、globeのツアーを追いかけたり、blogを
立てたり、チケットや着うたを販売したりといったようにトータルパッケージを
エイベックスと一緒に提供しています。
こういった、編集能力を生かしたコンテンツやサービスで差別化を図ることに
力を入れていきたいですね。

■ポータルビジネスの魅力はどこにありますか。
ネットビジネスについて考えたとき、インフラとショッピング、それにメディア
ビジネスの3つがあるとまず大きくとらえたんです。
なかでもネットはテレビ・新聞・雑誌・ラジオに次ぐ第5のメディアになっていく。
その中でキープレイヤーになるのがポータルサイトだと思ってエキサイトに入社しました。

ネットで1000万人にリーチするメディアが4、5社できたとしても、それだけの
影響力を持つメディア企業は他のメディアと合わせて20社程度しかない。
その中の1つを持てるということが企業にとってどれだけ意味のあることかを
考えれば、エキサイトに投資する意味はあると親会社の伊藤忠商事には言い
続けてきました。
メディアというのは世の中の流れを作る役割もある。
そういう企業をグループに入れられるというのは数少ないチャンスだと。
旅行、証券、音楽などの事業を考えれば、ポータルは21世紀の商社みたいなもの
ですよね。世界に広がっていくにはいいチャンスだと思っています。