マネー雑誌には外貨投資の推奨記事が多い | Investment Nuggets

マネー雑誌には外貨投資の推奨記事が多い

昨日、電車に乗る前に初心者マネー誌のZAIを買ってみた。
株主優待特集だったためだ(私は株主優待好きである)。

気になったのは外貨投資の特集もあったこと。マネー雑誌
ネタがないのはわかるがいつものように外貨投資を推奨。
このドル安の真っ最中に。

要旨は分散投資はよい事で、長期で考えれば損することは
ないと。豪ドルも10年投資していれば損はしなかったという
ことだ。損しなければいいのだろうか。そして、円高の時期
は外貨投資に最適という論調も伺える。つい最近まで110円
していたわけで、中にはこの記事に触発されて107円で㌦に
投資した人もいたはず。しかし、これも10年経てば大丈夫
という事らしい。

ちょっと計算してみよう。転換社債の時と同じように内部収益率
を出してみます。

2%、3%の外貨定期預金を100円の時に預けて、10年複利(年2回利払)
で運用した場合の内部収益率(複利)は下記の通りです。

為替 3% 定期 2% 定期
\80  0.442%  -0.442%
\90  1.468%  0.630%
\100  2.400%  1.600%
\110  3.254%  2.487%

上記のように3%で10年間複利で運用しても20円円高になっていたらわ
ずか0.442%の利回りです。現在のドル預金は1%くらいなので妥当でし
ょうし、円㌦レートは変動相場制以降後一貫して円高なわけですし、
日本経済が復活してくると仮定した場合、10年後の為替レートは50円
だってありえるかも。

円高論者の私としては利回りも低く、ドルの趨勢が危ぶまれている今
にこの10年の為替レートの推移を当てはめるのはどうかと思いました。
これが以前のように5%くらいで回れば10年でもいいかもしれませんが。
今はメリットが少ないということです。 

ドル需要は日本で言うと家計と日銀(介入)だけという説もあります。円高だから買うというのはよくないですね。