昨日まで、

レストランが価格を下げてでも

ランチタイムに営業をするのはなぜか?

という記事を書いてきました。



では、今日はその補足を書いていきます。



今回の

なぜランチメニューの価格は安いのか?

という問題の答えとして



ランチ自体は赤字でも、

ランチで店の味を知ってもらうことでディナーに来てもらえば

ランチにかかる経費は宣伝費とみなすことができる



と考える方もいたのではないでしょうか?



しかし、ディナーに来るはずだったお客さんが

ディナーの時間ではなくランチの時間帯に来ることもあります。


これはディナーとってマイナスの効果といえます。


本来ならば来るはずだったお客さんを失ったのでは

広告費としては逆効果ですから

この回答はちょっと違うと私は考えています。



この他にも、


高く買うお客さんには高く売って、

安くないと買わないお客さんには安く売るため


という答えを出した方もいるかもしれません。


これはある意味正解なのですが、

やはりコストの面に着目しなければなりません。


家賃や光熱費がディナーと同じだけかかるのであれば

1000円という価格設定ではランチタイムは赤字になってしまいます。


赤字になってまで、ランチタイムに営業する必要はありません。

(そんなときはランチタイムの営業をやめればよいのですが)



マクドナルドも数年前から24時間営業を開始し、

同時に商品の価格を下げることで

利益を大幅に増やした実績があります。


これは

客単価を下げても客数がそれを上回ったから

売上も利益も上がったのです。



しかし、24時間営業を実施すると

家に帰らない中高生のたまり場となってしまったり、

深夜はスタッフの人数が少ないため

牛丼チェーン店が強盗に襲われたりと、

社会的な問題もいろいろあります。


このように、

経営にはメリットとデメリットが必ず存在します。


これを考え、判断すること経営の醍醐味でもあるのですが(笑



飲食業界だけでなく、

どの業種・業態も生き残りに必死な時代です。



今回はレストランを例にしてお話しましたが、

飲食店ではないお店を経営している方や

個人事業主としてビジネスをしている方にもヒントになるはずです。



今の時代に伸びている企業はこのような工夫が隠れています。

今後もこのブログで紹介していきますのでお楽しみに。




【今日のポイント byマーケティングアドバイザー】

今回は「コスト」に注目して記事を書いてきましたがいかがでしたか?

コストに対する考え方はお店の経営に限ったことではありません。

自分自身の生活に置き換えても応用できます。

家計簿をつけている方でしたらイメージしやすいのではないでしょうか。

子供の頃から学校の授業などで

経営に関して考える機会がもっと増えて欲しいと私は感じています。




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ランチタイムを営業するメリットについての続きです。


昨日は「利益(儲け)があるかどうか」という点から考えましたが

今日は売上の面から考えていきましょう。



お店を営業していくとき、

売上の基本的な考え方は


売上=客数×客単価×リピート率


と言われています。



客数とはお客さんの数です。

客単価とは一人のお客さんが支払う金額の平均です。

リピート率とはお客さんが再来店する割合です。



1000円のランチでは、

3000円のディナーよりも客単価は大幅に減ってしまいます。


しかし、ランチの時間帯は

ディナーよりもお客さんの回転率が高いです。


ディナーのお客さんは2時間程度お店にいますが、

お昼休みはそんなに長くありませんから

お客さんは注文し、食べ終わったらすぐに帰ります。


非常に人気のあるお店の場合、

食事が終わったお客さんに席を空けてもらうように促したり

相席をお願いすることもよくあります。



また、お店の近くで働いている人は、

何も宣伝しなくても一定以上の割合でリピートしてくれます。


皆さんが仕事のお昼休みに何を食べるか、想像してみてください。

たいていの場合、選択肢はそう多くありません。


いくつかの候補の中から

その日の気分で選ぶ方が多いのではないでしょうか。


つまり、売上の3要素のうち

客単価は落ちるものの

客数とリピート率はランチの方がディナーより圧倒的に高いのです。


ランチタイムにお客さんが来れば来るほど、

1000円という価格における人件費の割合も少なくなるので

さらに利益(儲け)が大きくなります。



また、リピート率の高さは

お店の経営を安定化してくれます。



ディナーの時間帯だけの営業だと、

季節や曜日によって客数の変動が大きく

売上に差が出ることが多いのですが、

先ほど説明したようにランチタイムではそこまで波が大きくありません。


つまり、

ランチタイムの売上は

お店全体の経営を底上げし、安定化させます。


昨日の記事でも書いたように、

家賃や光熱費の基本料金は

毎月固定で支払わなければなりません。


ですから、ランチの営業は

利益の増加と売上の安定という効果があるのです。



明日はもう少し補足とおまけを紹介します。


【今日のポイント byマーケティングアドバイザー】


ランチタイムの営業は

利益の増加と売上の安定という

ふたつのメリットがある。



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昨日は基本的なコストについて説明しました。


今回は


ランチを始めるときに必要なコスト


について考えていきます。



ランチは価格競争が激しいので、

ディナーの価格が3000円のお店でも

もっと安くしなければなりません。


(今回は1000円に設定しています。)



しかし、1000円という低価格では

ディナーに比べて客単価(一人のお客さんが払う平均金額)は下がり、

原価率(価格に対する材料費の割合)は上がります。


つまり、「儲けが少ない」ということです。



そのように考えてしまいがちですが、

それを上回るメリット(利益)があるからこそ

多くのお店がランチとディナー両方の営業を行っているのです。



では、ランチ営業を始めるにあたり必要なコストを考えていきましょう。



1.材料費


 材料費はもちろん必要ですよね。

 食材がなくては料理を作ることができません。 

 

 しかし、その日・その時期にもっとも安い旬の食材を使うことで

 コストを節約することが可能です。


 「日替わりランチ」のように

 ほとんどのお店のランチメニューの内容が日によって違うのは

 こういった理由からです。


2.人件費

 こちらももちろん必要です。

 調理をする人がいなければ料理は完成しません。


 しかし、昼の時間のアルバイトやパートスタッフは

 夜の時間帯に比べて時給が安いことが多いですし、

 メニューが少ない分ディナーの時間帯よりも少ない人数で

 営業することが可能です。


 また、ランチのスタッフに

 ランチとディナー両方の仕込みをしてもらうことで

 ディナーの人件費を節約することができます。


3.家賃、光熱費


 ここが大きなポイントです。

 調理をする上で、ガス代や電気代は必要ですから

 新たに必要なコストといえます。


 しかし、ランチの営業をしてもしなくても、

 毎月支払う基本料金の額に変わりはありません。


 家賃に関しても同様です。

 


つまり、

ランチの価格を1000円に設定しても

食材以外のコストは大幅に削減することが可能です。



それにより、ランチの時間帯だけでも

十分に利益を上げることができます。



言い換えると、ランチタイムに営業することで

ディナーにおける家賃や光熱費の割合が下がる

(=ディナーの利益の幅が大きくなる)という考え方もできます。


ランチタイムに営業するメリットは他にもあります。

明日はそれを紹介します。



【今日のポイント byマーケティングアドバイザー】




売上全体の中で
家賃や基本料金のような固定費の割合を下げることで

利益の幅は大きくなります。



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