マーケター・たにくんのブログ -3ページ目

マーケター・たにくんのブログ

マーケティング小言。

「GraphExeter」という素材を使った、スマートウィンドウのデモがかなり凄いです。

まずは動画を見てください。




ね。凄くないですか?

この「GraphExeter」という素材は、透明度が高く、窓や鏡の中に回路を埋め込むことも、

衣服などの柔軟なものに埋め込むことも可能なんだそうです。


以前、トム・クルーズが主演を務める、ミッション・インポッシブル/ゴーストプロトコルの中で、

イーサンが車を激走させながら、フロントガラスに映し出される地図を頼りにアクションを

繰り広げるシーンがありました。

もしかしたら、ミッション・インポッシブルの世界はすぐそこかも知れませんね!


【関連書籍】

アップルのデザイン ジョブズは“究極”をどう生み出したのか

新品価格
¥1,890から
(2012/5/2 02:02時点)



考える人

リクルートが行った調査・推計によると、大学生・大学院生の就職希望者数が、

14年ぶりに、大企業を中小企業が超えた、とのこと。


*大企業=従業員1000人以上
*中小企業=従業員1000人未満

リクルートの調査結果⇒ http://www.recruit.jp/news_data/job/20120425.pdf



一昨日の記事「一生この会社で働き続けたい、安定志向の新入社員たち」でも

取り上げましたが、新入社員の入社時においては、安定志向が強まっているようです。


ですが、就職活動時においては、

そうも言っていられない、ということなのでしょうか。


ソーシャルメディアや、オンライン起業説明会に代表されるように、

中小企業やベンチャー企業の情報を得やすくなってきている、

という背景は考えられると思います。


ですが、個人的には、それが就職希望者数が逆転するほどの変化には

ならないと思いますので、はやり就職難から来る結果ではないでしょうか。

就職に関しては選り好みしていられない。

その代わり、就職が決まったら「一生この会社で働きたい」という気持ちに(一度は)なる


というのが、今のところの仮説です。


私は毎年、数人の学生からOB訪問を受けていますが、

中には、大企業を考えず、中小やベンチャーを考えている学生もいます。

そういう学生に対して、私は敢えて、大手企業を勧める事が多いです。

その理由は、自らの仕事を通じての経験ですが、

大手企業には、素晴らしい人材や専門性が結集していますので、

まずはそれを身につけてから、自分がやりたいフィールドに出ても、

遅くはない
、とアドバイスしているのです。


【関連書籍】

未来をつくる企業内イノベーターたち  企業の中から社会を変えるソーシャル・イントラプレナーの仕事術 (KINDAI E&S BOOK)

新品価格
¥1,680から
(2012/4/30 18:08時点)



フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか

新品価格
¥2,310から
(2012/4/30 18:10時点)



failed


先日仕事で、某食品メーカーの商品開発部長と打ち合わせをしていました。

その時に、雑談的に話に上がったのが「二番煎じは上手くいかない」というものでした。

その食品メーカーは、研究をベースにした機能的な商品の開発を得意とする企業なのですが、

昨年、一つのブランドが席巻している、某健康食品の市場に、

対抗ブランドを投入し、切り崩しにかかりました。

有効成分を競合ブランドより多く含有し、事前テストでの効果実感も確実に競合ブランドを上回るものでした。

性能は明らかに競合を上回るものだったです。

発売時には、タレントを使ったプロモーションも、結構な量を展開し、まさに万を時して、という感じでした。

さて、結果はどうであったか。


察しの通りかと思いますが、

わずか半年ほどで終売(生産・販売を止めること)を迎えてしまいました。

期待をよそに、売上は一向に伸びなかったのです。

タイトルには二番煎じと書きましたが、

これには消費者の「習慣」が大きく関わっていると思います。


上の事例が何の市場で、具体的に何のブランドかは、

守秘義務がありますので残念ながらここでは明かせませんが、

別の事例だと、ガムなんかが、似たような傾向があるように思います。

ガム市場でNo.1のブランドと言えば、ご存知ロッテキシリトールガムです。

キシリトールガム ライムミント ファミリーボトル 150g

新品価格
¥599から
(2012/5/2 01:34時点)



ガムはかなり習慣的な買われ方、食べられ方をしているカテゴリーでしょう。

上の、ファミリーボトルなど、まさに象徴するものです。

キシリトールは発売以来、一貫して、歯の健康を訴求し続けています。

そのため、おそらく、食後の歯磨きとして、といった食用機会が多いのではないでしょうか。

食事、というのは誰でも毎日するものですから、

その行動と結びついたキシリトールは、かなり習慣的に食されます。

「習慣で買う」のつくり方という本の中でも述べられていますが、


人間の行動の95%は無意識下の行動です。

モノを買う時も、大抵の場合は無意識ですから、

習慣化されたブランドは市場の中で非常に有利な立場を築くことが出来ます。

実際、キシリトールはガム市場の中で10年以上、No.1に君臨し続けているのです。

同じくロッテのブラックブラックも、車の運転をしながら、眠い時に、といった習慣化しやすいブランドですね。


ブラックブラック ワンプシュボトル 粒 150g

新品価格
¥599から
(2012/5/2 01:39時点)




一番上に挙げた、健康食品の失敗の事例は、

競合となっているブランドが、まさに習慣化されたブランドだったことによる失敗だと私は思います。

競合ブランドが築いている強固な習慣は、そう簡単には崩せなかったようです。

機能的には明らかに優れた商品が、習慣に完敗したわけですから、

「消費者は商品の特徴を見て合理的に判断を下す」という、

マーケティングの前提になっているような考えは、まさに誤りであることが分かります。

こういった事例は、他にも数多く存在します。

この辺りの話に興味がある方は、ぜひ『「習慣で買う」の作り方』を読まれることをオススメします。

私自身、マーケティングの概念の概念が変わりました。

【関連書籍】

「習慣で買う」のつくり方

新品価格
¥1,680から
(2012/5/2 01:41時点)