こんにちは、
杉浦由佳です。
いわゆる「シンデレラストーリー」は
いまだに根強い人気ですね。
不幸な人生を送っていた女性が、
ある日突然降ってわいた幸運に助けられて、
王子様に幸せにしてもらう。
私はマンガもよく読むのですが、
似たようなパターンの作品が
めちゃくちゃ多いんです。
不幸のどん底の状態から幸せになっていく、
というストーリーは、ハッピーエンドで
いいのですが、すごく日本的な昔の価値観が
反映されていると感じます。
先日読んだマンガ、
『わたしのしあわせな結婚』も
まさにそうでした。
(映画化されて、Netflixやアマプラで
動画配信もされています)
作品としては面白いものの、
読んでいて、もどかしさがありました。
主人公の女性「美世」は、
家族に虐げられても反抗せず、
「私が我慢していればいい」と
辛抱強く、耐えているんです。
婚約して、一緒に住むようになってからも、
婚約者に負担をかけまいとして
体調が悪いのを黙って無理をして頑張ったり、
寂しくても「寂しい」とは言いません。
そんなふうに我慢して自己犠牲している姿が
「けなげで美しい」といわんばかりに
描かれています。
どうも日本人には、そういうけなげさを
美しいと感じる気質があるような気がします。
受けてきた教育の影響なのか、
DNAに刻まれているのか。
「けなげな女性は美しくて愛すべき存在だ」
という価値観が、
まるで呪いのように染みついている。
だから、辛い状況を辛抱して、
けなげに周りに尽くしていれば、
努力しなくても幸運が訪れて、
誰かが幸せにしてくれる。
『シンデレラ』の物語が生まれた頃は、
女性が働いて自分の力で生きていくことが
難しい時代でした。
その頃なら、わかりますよ。
でも、今は、
女性も自分の力で生きていける時代です。
来るかどうかもわからない「王子様」や
「降ってわいた幸運」で幸せになりたい、
という願望は、
そろそろ捨てたらどうかと思うんです。
一方で、
以前にも紹介したことがある
『アルテ』というマンガ。
16世紀のフィレンツェで、
絵が大好きな貴族の娘、アルテが
画家として自立しようと、
逆境を自分で切り開いていくストーリーです。
当時、画家は男性の職業で、
そもそも女性が外で働くことが許されない時代。
そんな時代に、
アルテは、弟子入りできる工房をなんとか見つけて、
差別や困難に立ち向かいながら、修業します。
成長して、また逆境が訪れても、
信念を曲げずに貫いて、乗り越えていきます。
周りが止めても、
あきらめたりしません。
逆に、
アルテの熱意が周りの人々の心を動かして、
応援してくれるようになります。
愛する人に会えなくなっても、
メソメソしたり、
迎えに来てくれるのを待ったりしません。
戦火の中、危険を冒して
遠く離れた町まで、
自ら愛する人に会いに行くんです。
アルテの並外れた勇気と行動力には、
読んでいて心を動かされます。
現実の世界では、
都合よく幸運が降ってくることは、
まずありません。
現実で幸せになりたかったら、
シンデレラではなく、アルテのように
勇気を出して行動して、
自分で人生を切り開いていかないといけない。
我慢したり、遠慮したり、
人を優先して、常に自分が引くのを良しとする。
頑張っていれば、いつか幸運がやってくる。
そんな価値観を持ち続けていると、
今の時代、幸せになるのは難しいですね。
日本人の女性は、
特に意識して気をつけないといけないと
思います。
幸せは、待つものではなく、つかみに行くもの。
ぜひ、『アルテ』を読んでみて。
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