Ice Music | Wind Walker

Wind Walker

ネイティブアメリカンフルート奏者、Mark Akixaの日常と非日常

寒くなると北欧の音楽が聴きたくなります。

 

・・・って毎年のように書いてますけど、何のきっかけで始まったんだっけ? と過去のブログを遡って見たら、Moon Safariの『Lover's End』が最初でした。

 

これは今でも時々聴いている大好きな作品なので、未聴の方は是非聴いていただきたいですね。

 

 

 

さて、今回はノルウェーの「氷の音楽家」、Terje Isungset(テリエ・イースングセット)さん。

 

世界で唯一の、氷で楽器を製作して演奏するミュージシャンなのだそうです。

 

私は最近知りましたが、ユニクロのCMに出たり、何度も来日コンサートをされているというので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

 

動画のように、イグルーのような氷のドームの中で演奏するアイス・ミュージック・フェスティバルという氷で出来た楽器のイベントをノルウェーでやっているのだとか。

 

ググったらCDもたくさん出しているようなのですけど、こういうのって「家で聴いてもなー」っていうのが正直な感想。

 

現地で寒さに震えつつ、実際に演奏している姿や楽器を見ながら聴いたのなら、きっと一生忘れられないほど感動することでしょう。

 

 

なんかこういうのを聴くと、「音楽ってなんだろうか」という根本的なことを改めて考えさせられるのですよ。

 

特に民族楽器なんかはそうなのですけど、演奏している場の雰囲気だったり、演奏している人たちの熱気だったりに楽曲の良し悪しを超えて感動することがありますが、CDを買ってきて家で聴いてみたら、ちっとも良くなかったということが多いのです。

 

そんな悲劇が起こらないように私は楽曲製作にも心血を注いでいるつもりですが、ひょっとしたら生演奏に触れることとCDを聴くことは、似ているようでまったく別の行為なのではないかと思うことすらあります。

 

 

ライブでは即興演奏をすることもあり、それがうまくいくと持ち曲を演奏する以上に喜んでもらえたりして、「だったら必死になって曲を作る必要があるのかい?」と思ってしまうこともありますけど、即興演奏を録音して後で冷静に聴いてみると、やはり作り上げた楽曲ほどの魅力は感じなかったりもするのです。

 

音楽というのは実際に演奏するその場で聴いてもらうのが本来の姿なのであって、CDなどの音源を聴くのはあくまで代替的なものなのでしょうね。