『今日は死ぬのにもってこいの日』  | Wind Walker

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ネイティブアメリカンフルート奏者、Mark Akixaの日常と非日常

『今日は死ぬのにもってこいの日』 ナンシー・ウッド著 金関寿夫訳 (1995年)


原題は「Many Winters」。

アメリカ先住民は例えば「3年経った」ということを言いたいときに「3つの冬が過ぎた」という表現をするのです。「たくさんの冬」というのは・・・つまり、そういうこと。

インディアンの死生観に沿って書かれた詩集なので、先日の「生と死を考える会 」で少し朗読させていただきました。

当時、世界的なベストセラーになったので誰もが知っている本かと思いきや、会場で聞いたらほんの数人しか知ってる人がいなかったのでビックリ。

まあ、初版が1995年ですからね。

知らない人はこれからもっと増えるでしょうし、読んだことがあるという人もきっと最後に読んでからいくつかの冬を経ていることでしょう。

そういう私も実に久しぶりに本書に目を通したのですけど、ああ、すっかり忘れていたなぁ・・・という一編がありました。



私がインディアンフルートに出会ってから一番最初に作った、「イーグルソング」という曲があるのですが、


イーグルがインディアンにとって、最も重要なシンボルであると知ったこと。

ホピの居留区でイーグルを屋根の上で飼っているところや、羽を儀式で使っているのを実際に目にしたこと。

「石の女」という名のチェロキーのメディスンウーマンに、「あなたの守護動物はイーグル」と告げられたこと。

そして、この本の中にある一編の詩を読んだこと。



それらの経験によって突き動かされた私の心が「イーグルソング」のメロディーを生みだしたのだ・・・ということをすっかり忘れていました。そして今、思い出しました。

久々にその詩を読んで、私の中のイーグルが再び羽ばたきだしたような気分です。

それはどんな詩かというと、




78ページ目に載ってるよ。