東洋経済オンライン。

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とても良いインタビューだと思います。(誰にでも判るように言葉を選んでいます。)

 

<アメリカで起きている事。>

①エリート(資格エリート。高学歴エリート)が嫌われている。

②労働者階級は、これまでの民主党の政策に怒っている。

③①②は多くの民主主義国家で同様に起きている。

④他人を見下す行為は辞めるべき。(特にエリート層・お金が全てでは無い。)

⑤他者を尊重すべき。(エリート階級の労働者への尊厳は必要。)

⑥近年民主党が行った政策が全て間違っていた訳ではない。(労働者階級へは歩み寄っています。)何処かでボタンを買え違えた(富裕層に寄り添うようになった。)

⑦異常なインフレーションは怒りの根源となる。

⑧トランプ米政権は医療保険制度を廃止しようとした。(幸い未遂に終わった。)

⑨大企業や大富豪を優遇するのがトランプ政権である。

⑩そんなトランプ米政権を労働者階級は選択した。(恐らくミスジャッジ)

⑪グローバル化・自由化を進めれば、アウトソーシングが進んで、多くの労働者の沈金が下がり失業に繋がった過去がある。(進めたのは民主党)

⑫実際に、グローバル化・自由化を進めたのは、民主党です。労働者階級からは怒りの声があがるでしょう。

⑬企業はそのアウトソーシングによって莫大な利益を上げたが、社会に十分還元していない現実がある。

⑭ウォール街に友好的な民主党は同時に、労働者から嫌われる事になった。

⑮民主党は戦略転換をする必要がある。金融資産重視ではなく、社会が共同体として機能するように、社会を再構築する必要がある。

⑯民主党の労働者階級の支持回帰を行う必要がある。

⑰自由を求めて結果として、金融政策・規制緩和を行ったのは失策である。

⑱低所得者層への救済が十分ではなかった。

⑲普通の人が暮らしやすい社会の実現へ努力すべき。

⑳高度専門家階級・資格エリート階級に強く寄り添いすぎるのは危険である。

 

ざっくり、適当に文字にしてみました。

 

民主党は労働者階級の党では無くなった事。が民主党の失策である。と分析されています。

<端的には。。>

・グローバリゼーション。

・エリート階級の重視。

・労働者階級の軽視(仕事に就く機会・賃金の問題。)

・金融の優遇・規制緩和政策。

 

民主党はもう一度労働者階級の支持を得る必要であるでしょう。イギリスや欧州でも労働党と名の付く政党が労働者を守らなくなっています。サンデル教授は、過去の政策について強く批判しています。特に、労働者階級の雇用につながる公共投資を長年怠ってきた事が国民からそっぽを向かれた原因だとも言っています。

 

第1次トランプ米政権の時に、教育費や医療費の援助は切られました。オバマ政権で手厚くしたオバマケアや教育投資は、トランプ米政権下で一気に削減されました。トランプ米政権は弱者は救済しません。(むしろ切り捨てます。ビジネスマンです。)

 

<サンデル教授は3点問題点を上げています。>

・所得と富みに関する不平等(金持ちは何をしても許される。)

・政治的な発言への不平等(金持ちほど発言力が強い。)

・尊厳の不平等(エリートは労働者階級をさげすむ風潮。)

 

許容できる範囲を超えてしまったという事でしょう。エリートが幅を効かせすぎた政策も軌道修正すべきでしょう。(彼らは万能ではありません。)サンデル教授の主張は、決して無理のあるものでは無く、極まともな主張です。もう一度お互いを尊重し合う社会の構築を目指すべきと説いています。

 

ヘッジファンドマネージャー・ウォール街の銀行家・高度専門職階級が政治的力を操るようになり。高い学歴=政治の中枢と化している現状は見直すべきだと警告しています。

 

・ケアワーカーの軽視

 ・教育

 ・看護師・看護助手

 

彼らは社会において重要な役割を果たしています。金銭的に見合っていない現状はおかしいと明確に主張しています。つまりもっと尊敬されるべきだとも主張しています。目立ちませんが社会にとって、とても身近で密接な政策そのものです。

 

・現場技術者(労働者)の軽視

 ・電気技師

 ・配管工

 

労働者階級の技術者を軽視してきた事は失策であると言い切っています。今後、アメリカでは既存の設備のメンテナンスも難しくなるでしょう。

 

・共同体意識を再構築する。

 ・異なる階層が意識を共有し助け合う社会の構築。

 ・地方自治レベルでの共同体意識の再構築を目指す。

 

市民が自ら参加するの政治的活動を行わない限り、民主主義が死を迎えると言っても良いぐらいの強い思いがあるようです。何でもかんでも専門家に任せるのは辞めよう。市民に権利を復活させようと主張しています。(自分で考え自分でデザインする事が重要。考える事を放棄してはいけない。)

 

多くの人が耳を傾けるべきでしょう。ただし、トランプ米政権下では、サンデル教授のような意見は少数派になってしまいました。(政権批判すら出来ません。)アメリカはしばらく迷走する事になるのではないか?と見ています。アメリカと各国が分断される事は好ましくありません。

 

日経。

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トランプ米政権が大学教育に関心があるとは思えません。あるのはお金・お金・お金。関心はもっぱらビジネスにのみあるようです。

 

とは言え、既に賽は投げられました。今後は、日本にも実弾が降り注いできます。日本の現政権さん。果たしてどれだけ耐えられるのか??大企業のトップも戦々恐々としているでしょう。何が起きても不思議では無い時代に突入しました。

 

Reuters

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教育省廃止は撤回したようですが、トランプ米政権はアメリカの公教育を破壊しかねないような事を平然と実施するでしょう。

 

現代

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第一政権下では、大幅に教育費を削減しています。

 

結果として国力は低下するでしょう。長年政策ミスを繰り返してきた民主党もいいとは思いませんが、これだけ振れ幅大きいと、経済に与え得るダメージはとても大きいと考えます。(アメリカの国力の弱体化)