準備は整った。
荷物を整理し家は解約した。ビザも許可された。
飛行機のチケットも取った。
フライトの前日。
関空からの出発。
関空の傍にある某ホテルの最上階に近い部屋を母がとってくれた。
出発の門出。
[頑張ってね]
母からのエール。
だがしかし!!!
私には高層タワーホテルの夜景を楽しむ余裕はなかった。
初めての海外、一人旅、1年間という期間、英語、大阪以外で住んだ事がない自分が果たしてバンクーバーで生活出来るのか?
頭の中はそればかりしか浮かんでこない。
日本と友人達と別れる寂しさ。
緊張で2時間程しか寝れなかった。
それでも一筋の希望の光は確実に心の隅で煌々と小さく光っているのを感じた。
もうやるしかない!!
出発の朝は清々しい気持ちになっていた。
そして事件が起こるのである…………
続く