これからやるべきこと 新型コロナ対策の第一歩 | 経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

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経営コンサルタントが語るビジネス情報。医療機関の医療コンサルティングにまつわる「ここだけの話」や、最新ビジネス事例について解説。

医療コンサルティングSの高野です。

 

 

新型コロナウイルスの影響は大きく、医療機関では様々な問題が発生しています。

 

感染症対策は、今後永遠に続く人間の課題です。

 

ウイルスは、人間に忖度しませんし、平等に感染します。

 

世界中の至る所でウイルスは変異し続けており、次にどんな感染症が発生するかは予測が難しいと言えます。

 

 

 

今回のコロナの問題として、物流の問題が発生しています。

 

身近な問題としては、マスク不足ですね。

 

しっかり調べていないですが、今までディスポのマスクは、70%以上が中国産であったと聞きます。

 

これは、日本国内で生産されているマスクであっても材料となる不織布が中国産であるような場合も含めています。

 

 

 

今のマスク品薄状態は、中国からの輸入量が減っていることが原因です。

 

単に中国が輸出してくれない訳ではないです。

 

国内需要分の確保を、国として実施していること、更に全世界からマスクの注文が入っているからです。

 

マスクのブローカーの方の記事もありました。

https://dot.asahi.com/aera/2020041300020.html?page=1

 

今、アメリカのamazonでは、サージカルマスクは、50枚で、$18〜$23 くらいです。

 

ネット上の価格ですので、市場動向を表す訳ではないですが、価格上昇しているようです。

 

 

 

マスクの原材料である不織布の輸入でも中国が一番多いです。

 

日本からも輸出している材料ですが、輸入が超過しています。

 

2018年の輸入総量は約25万トン、輸出総量が約6万トンです。

 

輸出の4倍の不織布が日本国内に入っています。

輸入総量のうち、46%が中国からのものです。

 

もし、不織布によるマスクの生産を中国が止めてしまえば、日本国内の価格は上昇します。

 

更に、世界的にマスクの需要が増加していますから、価格上昇は避けられません。

 

 

 

現在は、50個3,000円前後でディスポのマスクが取引されています。

中国からの輸入品です。

 

この価格を、クリニックの先生にお伝えしたら、ボッタクリだと言われると思います。

便乗値上げだと言われると思います。

 

ただ、今の実勢価格がそれくらいです。

 

多少ボッタクリされていると思いますが、仕入れ自体は上がっています。

 

日本国内の大手メーカーが生産したものではないですから、余計値上がりの傾向にあります。

 

 

今売れるものであれば、世界各国で生産されます。

 

しかも、世界中で購入したいと問い合わせがあれば、価格は上昇していきます。

 

 

今後、感染症予防用の衛生用品は値上がりします。

 

世界中で需要があるわけですから、当然です。

 

 

これは、2020年1月からスタートしている状況です。

 

しかし、日本国内はこの対応に遅れています。

 

値上がりしているのは、転売ヤーのせいなどと言っている間に、中国国内での生産能力が高まっていながら、日本国内での生産能力は上がっていないのです。

 

 

原材料も輸入、製品も輸入で頼っていた日本国内で衛生用品が品不足になるのは当然の帰結です。

 

各医療機関では、もう在庫はないです。

 

N95対応マスク、防護服は特に在庫はないです。

 

しかし、1月から需要は高まっていたのです。

 

その対応ができない日本の即応力のなさこそが、国力の低下であると言えます。

 

 

 

感染症対策費は、これから更に高額になります。その対応ができない医療機関は生き残れません。

 

対応できているかどうかは、外からはわかりません。内部でしかわかりません。

 

そして、内部で実態を見ている従業員は、この医療機関では感染症を防げないということで退職していく職員が増加します。

 

さらなる人手不足となります。そして、廃業に向かいます。

 

 

このような自体にならないように、今からの準備です。

 

まだ、間に合う段階です。職員の感染予防を徹底する姿勢を見せられない医療機関であってはなりません。

 

職員を守るのだという強い経営者メッセージを出してください。

 

その意思の強さが、生き残りを左右します。

 

 

皆さんの頑張りを私なりに応援していきたいと思います。