眼科、整形外科、歯科の診療所 医療コンサルティングの高野聖義(昌則)です。
先日、講演会で福島大学人間発達文化学類 教授の川本先生のお話をお聞きしました。その中で、印象に残った言葉が、「細部へのこだわり」です。
川本先生は、福島大学陸上競技部の監督として、オリンピック出場選手を数多く輩出。更に日本記録更新者が6名生まれました。福島大学はそれまで陸上ではそれ程有名ではなく、超エリートをコーチした訳ではなく、大学でその才能を伸ばしたということで、大変注目を浴びています。
川本先生は、スポーツ選手の才能の一つとして、ハンズ・アイ・コミュニケーションの能力を上げています。イメージしたことを身体で実現する力です。目で見た目標をいかに実現していくかがスポーツでは重要になってくるのです。
ある選手が、あまりタイムが良くなく、悩んでいました。川本先生が最初に指導したのは、蹴り上がった足をどこに着地するかという練習です。その練習を2時間続けたそうです。
足を上げ、足をおろす。そのポイントが正しい位置なのかということをずっとチェックしていくのです。
「いいねえ、今の。もう一回やってみよう。」
「うーん。さっきの方が近かったから、もう一回やってみようか?」
褒めながら、少しずつ調整していくのです。一回くらいは良い位置に着地しますが、これが連続できるまでは時間がかかります。
この指導法は、ハンズ・アイ・コミュニケーションに基づいたものです。
この練習を行った後、陸上で行う60秒走で50m以上も記録を伸ばしました。
※ 60秒走とは、時間を固定してどれくらいの距離を走ることができるかという練習です。500m程度走ることになりますが、時間内に急激に距離を伸ばすことは難しいことです。
自分のイメージを実現することは難しいことです。走るということを考えてみると、走るという全てのことがイメージ化されます。しかし、足をどの位置に着地するのかが細部のイメージを実現することが結果に即反映するのです。いかに細部にこだわるのかということが現実を変えるためのキーワードになります。
一般社会でも実現する能力が求めれます。
自分のイメージした通りに実現することができれば、結果が良くなることは当然のことです。
イメージを実現するためには、細部にいかにこだわるのかということが重要なポイントとなってきます。
イメージ通りの医院を作るためには、
1.イメージすること
2.細部にこだわり、まず小さなことを確実に実現すること
なのだと思います。
経営に直結する小さなポイントを見つけ、細部にわたり理想を実現していくことが重要であると考えます。