平等と公平 2 | 経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

経営コンサルタントが語るビジネス情報。医療機関の医療コンサルティングにまつわる「ここだけの話」や、最新ビジネス事例について解説。

医療コンサルタントの高野聖義(昌則)です。

前回に引き続いてのタイトルですが、今回が本題です。

ある医院のスタッフが、院長にこんな話をしてきました。

「Aさんは、5月の連休と9月の連休で私たちと違って優遇されていると思います」

なんのことか分からない内容なのですが、要は、シフト上の休みを使うと連休の日数が延長するらしいのです。

この院長は、大変困りました。たまたまの話だし、だからと言って連休明けも休みにはできないし・・・・。

このような要求は、自分は不公平に扱われているという不満です。

人は常に自分の事を第一に考えます。
そのために、自分よりもいい思いをしている人がいると不満を感じます。

単に幼いだけです。幼稚な段階なので、偶発的な出来事と作為的な出来事の区別が付かなくなります。

組織的には危険な状態です。
小学校の学級会ではなく、仕事をしている社会人なはずですから、わかって当たり前なのですが、他の不満などもからんでくると見境がなくなります。

特定の人の非難を、医院全体の問題として欲しいというわけですから、精神的に幼いとしか言えないのです。しかし、若い年齢層であれば、あるほどこの傾向は強くなります。

全てを平等することは出来ません。
人は全て違いますので、常に同じ条件にすることは尋常ではなく大変なことです。
この点も含め、今後の教育を考えていく必要があります。

しかし、無常識な人は、単に認識がずれていたり、知識が無かったりという状態です。
しっかりと話をし、伝えることで次第に理解していただけます。

一度話したくらいではわかってはくれません。

学校の先生や親でも伝え切れなかったことを、教育者ではない院長が教えるのですから、教え方がうまいことはありません。

まず、教育する立場の院長が、自覚してください。


 自分は人を教えることは、うまくはない。

 しかし、いつかうまくなる。

 だから、教育し続ける。


平等と公平の違いを伝えるだけでも、数ヶ月かかるはずです。
しかし、あきらめないで、伝え続けてください。