どうしてお金を持たなくてはならないのか? | 経営コンサルティング《ここだけの話》高野聖義

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医療コンサルタントの高野聖義です。



医療機関の方もそうですし、日本人の特徴かもしれないのですが、お金を儲けるということに対しての抵抗感を感じている方が多くいらっしゃいます。

 

といっても、医療機関の方は金銭の面で優遇されているケースは多いです。例えば、歯科医院と眼科医院を比較してもその差は大きなものがあります。

 

眼科医院のドクターは、勤務医で働いていても年収1,000万円を超えるケースが多々あります。当然、その金額で表せないほど過酷な生活をしながら、働いていますし、1,000万円なんてもらっていないというドクターもいらっしゃいますが、眼科専門医を取得されたドクターであれば、勤める医療機関を選ばなければ、年収3千万円というのも、決して夢ではありません。ある程度のキャリアを積んだドクターであれば、十分にもらえる金額です。

 

しかし、歯科医院のドクターとなると違ってきます。院長先生でも、開業5年以上経過して年収数百万円という方をたくさん見かけます。

 

これは単に業界の違いということなのかもしれませんが、違いは出てきます。(比較するものではないのですが・・・。)

学歴ということ、職種ということを別にしても、この差はあります。

 

しかし、トップクラスは同じくらいの年収レベルなのです。年収億単位の方が両業界ともあります。

 

一線を越えて、頭一つ抜け出るとその年収はほぼ同じくらいになります。このくらいになってくるとお金が欲しいというよりは、事業欲に変わって来るようです。事業として拡大したいとか、他の事業を行ないたいという気持ちが強くなります。

 

ドクターは医療理念を持って、その理念は崇高なものが多いです。

 

地域医療に貢献したい、ドクターとしての職責を全うしたい、または地域社会への貢献をしたいという思いを実現したいと考えています。

 

しかし、資本主義の世の中では、ある程度の収益を上げなくてはこの思いを実現することが難しくなります。

 

自分の身を削りながら診療に没頭することは自分の理念を全うすることになりますが、家族を犠牲にせざる負えません。このこと自体を否定するわけではありませんが、その方の思いが広範囲に広がるものであれば、より金銭による縛りを受けるのです。

 

ある先生の究極の目標は何ですかというお聞きした際、この歯科医院の院長先生は、何もしないで研究に没頭したいというお話をしていました。しかし、借金もあり、家族を養うということをしなくてはならないので、お金を残すということも考えなくてはいけないという自覚しています。この矛盾を受け入れながらも、究極の目標を実現するために日々努力されています。

 

この思いを実現することが、私の仕事だと思っています。現実と理想をいかに近づけていくのか。

 

私のお付き合い先は、お金儲けをしたいという方があまりいません。なのでよりバランスをとることが難しいのかもしれません。

 

難しい課題ですが、お付き合い先のドクターには理想を実現していただきたいと常に考えています。

 

 

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