今日から5月! 


早いですね。


ラマンチャの男 千秋楽を拝見してから 1週間経ちました。


早いですね。笑い泣き




私が、この舞台を客席から観るのは3回目。


1回目は子供の時


2回目は、たかちゃんが初めてアルドンサを演じた時。


そして、まさか客席に座れるなんて思ってもみなかった、幸運に恵まれた今回。






隣にいた羽野あきちゃんに、「もう泣くからね。ごめんね。」と事前に謝って 笑い泣き


あきちゃんから、大きなテイッシュケースと飴ちゃんを渡してもらい開演。


全てが懐かしく、当時の自分の事、


共演した当時から今も出演している役者さんたちとの思い出、


そして。


当時の幸四郎さんの姿や台詞が


走馬灯のように蘇って来ました。


もう、全然泣くシーンでないところでも泣いてました。




目の前で、今日で このセルヴァンテスを終える


白鸚さんが、舞台に立っています。


ホンモノのドン・キホーテを見ているようでした。




歌も、もうきっと、身体の細胞まで音符が入り込んでいるのでしょうか。。


心が揺さぶられました。見事でした。




「夢 叶わなくとも 我は行く 遠き道を」




今、こうやって書いていても 涙が溢れてきます。


人は何故生きるのか。


人の一生とは なんなのだろう。





終盤近くに「鏡のシーン」というのがあります。


今までは、感じた事がなかった。。。


なんて残酷なシーンなのだろう。。。。


たくさんの鏡に、おのれの姿を見せつけられたドン・キホーテは


夢を粉々にされ、現実に戻って行きます。


年老いた、生きる意味を失った 1人の老人に。。。




終盤のこのシーン、ベッドに横たわり虚空を見る


白鸚さんの顔が 忘れられません。


役者というのは、どこまでもどこまでも、


真実を追求するために 全てを舞台上で曝け出すのが


宿命なのだと思いました。




そして、たかちゃん。


もう、たかちゃんなんて呼んではいけない


圧巻の大女優の松たかこさんでした。


野田さんも、「俺 もうこれから「たかちゃん」なんて


気軽に呼べねえわ」と、言っていました。笑


。。。野田さん よだれ





特に、後半のアルドンサが、自分の素性を嘆き訴える歌。。


本当に本当に 凄かったです。


私は、1965年オリジナルキャストの


ブロードウェイ版サントラを持っていて 時々聞いているのですが、


。。。。それよりも凄かったと思います。


全ての役者がリアルに存在していて


時々、ロンドンで演劇を見ているような感覚になりました。




ラマンチャの男の舞台が、これから先どうなるのか、


誰が演じるのか、


私は知らないです。


誰ならいいかな。と、いくら考えても思いつきません。


カーテンコールのスピーチで、白鸚さんが


26才の時、このラマンチャの男をブロードウェイで演じ 今日、この日を迎えました。


というような事を おっしゃっていました。


およそ60年。見果てぬ夢を追い続けて下さった白鸚さん。


本当にお疲れ様でした。


そして、本当にありがとうございました。


まさに、1人の男の一生を見たような気持ちでした。


忘れません。



感謝






この「ラマンチャの男」という稀有な舞台。


この葉書を頂いたいきさつなど


想いをいっぱい書いた記事があるので


よかったら これも見てください。ガーベラ