ワンプレートになってるお皿に あこがれがあります。
よくちいさいこどものごはんでつかってる、アレ。




わたしの家庭は、父は穏やかでのんびりしているし母はとにかく自由人なので、家族が食卓に揃ってごはんを食べるという慣習がなく、しかも誰もそれを悲観することのない、文字通り自由でやさしい家庭でした。
我が家では 食事は 家族団欒の場ではなく、「生きるために、お腹が空いたら食べればいい。空いてないならそれは 今はいらないってことだから」と祖母がそもそも言ってたっけ、とにかく生命をつなぐための欲求にすぎないのでした。
なので、お腹が空いたと両親どちらかに言うと、その誰かが作ってくれたり、近所のおいしいおそばやさんか 中華屋さんに出前をとってくれたり、なにもなければ じゃあ コンビニいく?わーい!!というかんじ。娘のために、誰かがいつでもニーズに応えてくれるのでした。
家族の食事のあり方はほんと家庭それぞれなので、何が正しいというのは、ないと思っています。わたしはこの育ち方にすごく感謝してるし、ものすごく楽しく生きてきました。

おともだちのなかには、19時に全員が揃ってから食べる!だったり、自分と弟は19時、お母さんは20時、お父さんは帰りがおそいので21時、と決まってるところもあった。



そういうのを聞くと、

ルールというのは あると有難いこともあるけれど、なきゃいけないものじゃないし、守るかどうかも 自分で考えて決めていい。

そんなふうに 子どもながら実感する家庭でした。






しかし

この歳になって、あの頃なかったもののなかで、唯一 わたしがあこがれていた(と最近気付いたw)ものがありました。
それが、あのワンプレートのお皿。



一枚のお皿のなかでメイン、おかず二個とかを分けて いれる部屋にわかれているアレは、兄弟が二人とか三人とかいる家庭にあったようでした。給食のように「これが、あなたが今日食べるものたちです」とはっきり明確に示して 主菜と副菜が置かれるので誰もがバランス良く食べれるのと、作る側もそこに置くおかずの数を最低作ればいいとわかる。主菜を作ってみてから、ああ今日は緑がちょっと足りないから右のお部屋にはお浸しでもいれようかとか。じゃあ左の部屋にはタンパク質と野菜が合わさったものがいいなとか。この子は最近部活で体がムキムキになってきたから、お肉大目にしようとか。こっちの子はこのお野菜きらいだから少なめに、小さめに切っていれてあげようとか。

何この、家族全員の栄養管理を一人が行ってる感!!!!自分で選ばず考えずとも、知らぬ間にあなたは バランス良い食事を摂れちゃってるんですよ。さては、母の手の内で転がされてるな!?と、なぜかテンションが上がる。




大人になって、じぶんでごはんをつくるようになって、あこがれのワンプレートを買ってみました。
自分の栄養を自分で管理するんだ。
そう思うと、バランスよく食べるとか一切考えてこなかったな〜カロリーメイトとか麦チョコばかり食べてたな〜という思いが飽和して、最近は栄養を調べて丁寧に料理を作るのがすごく楽しいんです。時間を図って茹でて、丁寧に湯切りをして、味を染み込ませるために火を止めてすこし寝かせたり、時間に余裕があるときはそうやって一個一個の工程を丁寧にやると、心が落ち着いていきます。出来上がりに2時間くらいかかるのだけど。w




大皿に盛られた料理を 家族でつつくも をかし、
自分の食べる量を明確に示す ワンプレートも、さらなり。









エリンギの肉巻きと小松菜のナムル、さつまいものバター醤油煮で、奥の小鉢に自家製なめたけがあります。あとお味噌汁とご飯。案の定、ご飯食べすぎました。


このワンプレートのお皿のおかげで、料理がまた楽しくなるなあ!という
マイブームのおはなし。





まりさ