再発・下大静脈平滑筋肉腫の外科的切除。
外科の先生から聞いた話を言葉で伝えるのは難しく、絵にすると高齢親や子供達は理解してくれました。
親はFAXでコピーしてました^_^;
そして、再発を告げられてすぐ手術する病院を決める時、
1000km以上離れた肉腫科のある肉腫のエキスパートの先生方や血管外科の先生方が協力して下さる病院か、
初発の手術で下大静脈の悪性腫瘍をいくつもの科のプロフェッショナルな部長先生が集まり、外科チーム一丸となって下大静脈の平滑筋肉腫を切除して下った徒歩でも通える地元の病院か、
今回の再発腫瘍は、飛行機やバスを乗り継ぎ1000km以上離れた肉腫科のある病院で切除してもらうことに決めました。
手術をどうするか?の話し合いの中で、親や配偶者や子供達の本音を聞きました。
「今後も続く長い闘病生活、地元で治療出来る体制を整えてないとダメだ。遠方の病院はあまりに遠過ぎる。
コロナで日本中が大変な状況だし、地元の病院で手術以外は有り得ない。考えられない。」
「ママ、行って戻って来れなかったらどうするの?帰って来れなかったらどうするの?」
家族が時に涙しながら訴えた想いには耳を傾けたし、私もあらゆる可能性を考え悩みました。
だけど今回は、親愛なる地元の病院や地元の方々のフォローやサポートの中、
肉腫の手術を多くされてきた先生方に一度お腹の中を診てもらい、血管外科の先生方の御協力の元で、目に見える切除可能な平滑筋肉腫を出来る限り切除して頂くことに決めました。
肉腫患者仲間の中には、何回も十数回も手術やラジオ波、化学治療、放射線治療をされ、長く元気に暮らしておられる方々がいらっしゃいます。
私も遠方の病院で手術しても直ぐに家族の元へ帰って来るつもりだし、この先何度、手術や治療をしても回復するつもりです。
だけど今回の手術、例えば95%は心配のない大丈夫な手術だったとしても、残りの5%はどんなにプロフェッショナルな病院や医療者の方々が手を尽くしても、
平滑筋肉腫が静脈の壁で牙を剥いていたり、合併症が起こったり、この御時世コロナに感染したり…その病院で亡くなる可能性は誰にでもあります、私にも。
最初は、その「万が一、遠く離れた病院で亡くなるかもしれない」覚悟が出来なくて、
親や配偶者や子供達の元を離れる決断がどうしても出来ませんでした。
「亡くなる時は家族の側で、家族に看取られたい。看取らせてあげたい。子供達の傍で。」
平滑筋肉腫に罹患した頃からの願いです。
(この御像の足許に我が家の納骨堂がある)
だけど今、時間と共に「家族から離れた遠方の病院で万が一は有り得る」覚悟が出来てきました。
再発告知を受けた当初は全く考えられなかったのに、徐々に現実を受け入れることが出来てきました。
すぐに元気に回復が出来ても、万が一のことが起こっても、自分で決断や選択したことに対する結果です。
言い聞かせてる部分もありますが、「自分で決断した」と心から思えるのは、いつか家族の理解や受容にも繋がると信じています。
簡単に言えば「開き直り」とも言うのかな…?
家族にとってはあってはならない事だし、有り得ないことですが、
命を脅かす、命に関わる肉腫の病だからこそ、
故郷や家族から1000km以上離れた病院の肉腫専門医にかかりながら、
「その地で天へ召される覚悟はあるか?」
と時には自問自答し、最後の見極めは誰でもない患者本人がし、治療の決断や選択をして行く覚悟が大切なのかもしれません。
まだ私は自分の病気のことや、患者仲間や患者家族の皆さんの気持ちは何一つ分かっていません。
分かってないなりに、最近考えていた事を長文で綴りました。
大袈裟で重い話、いつもすみません。
心にきついですよね。ゆるして下さい。
命に関わる選択を迫られた中、地元の病院か?遠方の専門医か?と自分なりに悩んで決めたこの経験が、いつかどなたかの参考になれば幸いです。
手術まであと約3週間、
コロナウィルスによる影響、緊迫する世の中や医療現場、
運休や欠航が増える公共交通機関、
休校が終了し、来週から新学期が始まる子供達の学校生活、
再発肉腫の増殖…
色々な心配は尽きないけれど、不安を覆う前向きなイメージを膨らませ、
大丈夫、大丈夫と信じて、一日一日を家族と大切に生きて行きたいです。
いつも本当にありがとうございます。
支えられます。