世界はひとつ | さてと、今夜はどこ行く?

さてと、今夜はどこ行く?

酒場であったあんなこと、こんなこと。そんなことを書いてます。ほとんど、妄想、作話ですが。

妻が履いてきた靴は、沖縄に行った際、免税店で買ってきたブランドもののサンダルだった。サンダルといってもヒールが高い。言い方を変えれば足が剥き出しになるハイヒールだ。
常に傾斜45度の坂道に立っているようなものだ。男の俺からしてみれば、とても履物とは思えない。
それだけでも歩きにくそうなのに、試履した時は、ぴったりに思えたサイズも実際街中を歩いてみれば微妙に合っていなかった。ここに来るまでに散々歩き回らせてしまったのもそれに輪をかけて災いした。
妻は足が痛いと言い出した。
立っているだけでも足蹠が前方に滑ってしまい、歩きづらい事この上ないらしい。
まったく、なんだってそんな歩きにくい靴を此の期に及んで履いてきたかね?
しかし、それは火に油を注ぐだけになりかねないので、俺はそれに関しては心で思うだけにした。
代わりに言った。
「ビーサンでも買うか?」
しかし、彼女が言ったのはそれとは別の事だった。
インソールの上に貼るパットを買うという。なんでもハイヒールにはそれは必需品で、皆そういったヒール滑り止めを貼り、足蹠がヒールのインソールから滑り落ちるのを防いでいるのだという。
美しく見せる陰で、女性は結構小細工、いや、工夫しているものなのかもしれない。
「それじゃあ、そのパットとやらを探そうじゃないか。」
我々は、それが売ってそうな店を探すべく、ショッピングモールの通路を歩き出した。
しかし中を彷徨うまでもなく、それは結構あっけなく見つかった。
食品から雑貨、薬や衣類まで揃う、スーパーマーケットが、通路に口を開いていた。
文字通りそこに吸い込まれると、これまたあっけなく目的の品が見つかった。
しかし、小さいくせに結構する。
うろ覚えで正確ではないが10ドル以上したんじゃないだろうか?
俺としては1ドル、日本円で言う所の100円くらいなものと思っていただけに、その出費は手痛かった。
トイレ前のベンチに座り、早速それをインソールに貼り付け、それを履くと、妻は満足そうに言った。
「これで、もう大丈夫。」

しかし、その後、たまさか目に入ったフォーエバー21で、結局のところヒール無しのぺったんこサンダルを買い、妻はそれに履き替え、高いヒールのフェンディだかフェラガモだかのサンダルはフォーエバー21の手提げ袋に入れられ持ち歩かれる事になるのだった。
しかし、フォーエバー21って・・・
ハワイじゃなくても渋谷にだってあるじゃないか。
ったく、せっかくハワイにいるんだからさ、もっと、こう、せめてハワイにしか無いような店で買ってもらわんと!
こんな感じのさ!
と、俺が選んで入ったレストラン・・・

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美味かった。
美味かったけどさ・・・

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ラゾーナ川崎にも入ってるって。

え、佐野プレミアムアウトレットにも?!

酒々井にもある?!

あ、そう。

人のこと言えねえな。

続く。