鉄は一日にして為らず | さてと、今夜はどこ行く?

さてと、今夜はどこ行く?

酒場であったあんなこと、こんなこと。そんなことを書いてます。ほとんど、妄想、作話ですが。

鉄玉子の存在を初めて知ったのはツイッターだった。
俺がファンの、珍味と猫を愛する女性ライターが、それを紹介していた。
鉄玉子を知らない方のために、簡単に説明しておくと、それは卵の干物だ。
玉子を醤油、砂糖、酒などを合わせたタレで煮込んで、干して、また煮込んで、干して・・・を繰り返すうちに、それはゴム毬のように固く、タールのように黒く変化していく。
煮て干しての繰り返しが多いほどに、その固さ、黒さも比例して強くなっていく。
いつしか鉄のように固くなる。
そんなことから、それは、鉄玉子と呼ばれているらしい。
そして、それは酒飲みにはたまらない珍味なのだという。
凝縮されたラーメン屋の味付け煮卵を思えば、その美味しさは想像に難くない。
台湾ではポピュラーな食べ物らしいが、日本ではそうそう手に入らないらしい。少なくとも俺は今までそれを見たことがなかった。
そうなると、ひとつ食べてみたくなるってのが酒飲みの人情ってもの。
幸い、彼女は日本でもそれが手に入る店を紹介してくれていた。
なんでも巣鴨にあるらしい。
鉄玉子以外の台湾料理も美味しいお店とのことだった。
店の定休日は日曜。
俺は土曜に仕事があるから、ランチタイムを狙うならば平日の仕事休みの日に限られた。
幸い、6/27の月曜、俺の仕事は休みだった。ここはその日を利用しない手はないだろう。

6月27日の月曜日、昼前に俺は家を出ると、炎天下の中、渋谷まで歩き、山手線に乗って巣鴨に向かった。
思えば巣鴨、初めて降りる街だった。
地蔵通り商店街なる観光スポットに一瞬目移りしたが、今日の目的はそっちではない。俺は、そちらとは違う方向に足を向けると、目的めがけて突き進んだ。
特に迷うこともなく、店は見つかった。
しかし、そこで俺を待ち受けていたものは、きっちりと締め切られたドアに貼られた一枚の紙だった。
「6/24~29 休み」
とかかれてた。

なんだろな。
なんか、この前もこんなことあったよな?
俺って、日頃の行いが悪すぎるのかね?
こんなことなら、近所の台湾料理屋にでも行っときゃよかったよ。
俺は、近所の台湾料理屋の俺の好物たちを思い浮かべ、暫し店の前に立ち尽くした。

以下、その時俺の脳裏を走り去ったもの。

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ああ、バーワン、食いてえなあ・・・・


とりあえず鉄玉子は、来週リベンジ予定。

請うご期待!