今「日本の給料が欧米に比べて安いから生産性が上がらない」と、テレビでは言っている。

  また「物価ばかりが上がって、給料が上がらないから、人々の暮らしは苦しくなる」とも訴えている。

  だから、まず「給料を上げろ!」と。
  その声に呼応するように、ユニクロは社員の給料を大幅に上げるらしい。

  おそらく、それに引きずられて、他にも大幅アップに踏み切る企業も出てくるだろう。

  しかし、ここで考えて欲しい!!
  日本全体のGDPが上がれば、日本人全体の給料も上がるのは当然だ。

   ところが、GDPが3%しか上がらないのに、強引に10%の給料アップをしてしまったら、何が起こるのだろうか?

  たとえば、アメリカやヨーロッパの主な国は、確かに給料が高い。
  オックスフォード卒の友人は、日本の英語教師の職には見向きもしなかった。

   ところが、アメリカもヨーロッパも、日本よりも失業率が高いのである。
  ここ3年間を見てみても、アメリカは3.7%から高いときは8%台に達していた。
  イギリスも3.7〜4%台。ドイツもおおむね3%台。
  フランスやイタリアは7%を突破している。

  それに比べて、日本は2%台を維持しており、失業率を見る限りでは比較的に安定している国だと言って良いのではないだろうか。
  もちろん、データの誤差は必ずあるものだが、先進諸国の中では、段違いに低い水準なのである。

  これが崩れる恐れがあるのだ。
  たとえば、GDPが2倍になれば、全体の給料も2倍になるのが当然だろう。

  しかし、3%しか上がらない状況で10%上げてしまえば、当然、お金の回ってこない人たちが出てくる。
  つまり、業績のいい会社では給料が上がるが、業績の悪い会社では上がらないばかりか、逆に下げざるを得ないことが起こってくるかもしれない。

  あるいは、欧米で起こっているように、失業者が増えていくかもしれない。

  誰かがもうかれば、誰かが損をするという構造がより鮮明になることも考えられる。

  給料が上がれば、その人たちのモチベーションが上がって、日本全体のGDPがアップするということになれば問題は小さいだろう。

  バブル期では、たしかにそうだった。日本のGDPが上がって、全体の給料もそこそこに上がった。

  しかし、今回はどうだろう。
  貧富の差が、ますます開いていくことになりそうな気配を、負け組層の私としては、心配しないわけにはいかないのである。゚(゚´ω`゚)゚。