電蝕の違い! | ~オバタマリーナ~

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岡山県倉敷市を拠点にYAMAHA新艇・船外機・中古艇・中古船外機・ボート免許等々、マリン関係を扱うヤマハトラスト店です。
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水温が上がり、船底が汚れてくる時期、そして使用頻度が増える時期なので、マリーナにも次から次へ船底掃除を含めオイル交換といったメンテナンスを実施する艇が多い。

で、最近少し気になる点があり正しい知識の中で愛艇の維持をしていただきたく投稿してみた。

船底シートをするようになり、フジツボはつかなくなり良かった!という会話をよく耳にする。確かにこの1点だけをとらえると、非常にオーナーとしては嬉しい限りだろう。しかし、得るものがあれば失うモノ、マイナスに働く点を理解して愛艇のメンテナンスをお願いしたい。


メリット1) フジツボが付着しないのでいつも船底のコンディションは良く、スピードも殆ど落ちる事なく燃費も良し!


メリット2) 船底塗装(毒茶)が多少残っていればいいので毎年の塗装はなく、お財布に優しい!


では、ホントにいい事ばかり??


デメリット1) 船底シートを使用する事により、電蝕率が上がり従来の亜鉛の消耗が早い??。

よって、ドライブ、シャフト船は必ず早目早目の亜鉛交換が必要。


デメリット2) 走りが変わらない為、うっかり上架タイミングが延び、亜鉛が無くなり本体が電蝕。穴あき。オイル交換タイミングも延び延びになりがちで、特にギアオイル交換を行うと乳化、激しい場合はほとんど海水。


ならお勧めは、亜鉛が無くなる前に、従来と同じように消耗品は必ず交換を・・・と言いたいのです。




シート1年使用後、上架の船外機艇エンジン:喫水線より上部電蝕が始まっている状態





シートの使用無く係留約20年の船外機:喫水線より上部の電蝕はほとんど見られない状態





シート1年使用の船外機艇亜鉛の様子。塩かたまりがいびつに付着し、亜鉛の摩耗が少ない。

正規の弱電流の流れでない為、亜鉛効果が薄れているのか・・・。





シート未使用の船外機艇の亜鉛。画像では分かりづらいが、均等に摩耗し軽石のようになっている。


このような事を理解して、オーナーさん自身、ベストと思う愛艇の管理をお願いしたいと思います。

船底シートはダメ!と言ってるのではありません。弊社でも船底シートは取り扱ってますし・・・。