「散歩に行って見ようよ」
腰の重い家人を誘って、家の裏を流れる
川に野鳥や鯉を見に行ったのが三月。
思いの外変化のある自然に魅せられ、
健康にもよいと実感出来るように
なってから、ちょこちょこ出掛けている。
歩き始めは足が重い。
ウォーキングなんて格好いい言葉は
似合わない「だらだら散歩」である。
それが、帰りにはサッサッと速足で
歩けるようになってきた。
鯉の見える橋までは、緩やかな坂に
なっているのだが、息も切らさず上れる
ことに気がついた。
こうなれば「だらだら散歩」は返上して
ウォーキングと言ってもよいだろう。
GW中、私は秘境で農作業に明け暮れて
いたので、毎日が筋肉を鍛えるジムに
居るようなものである。
その間「これ幸い」と家人は安閑として
いたかと言うと、さにあらず。
毎日、コースを変えて西に東にせっせと
歩いていたと言うのだ。
ミイラ取りが立派なミイラになったので
ある。
さて、そんなミイラが2人、昨日は
遠出のウォーキングと洒落込んだ。
家から、片道1,5kmの距離にある
後楽園まで足を延ばし、大きな橋を
3つも渡って帰って来た。
気温25℃、夏日だが風が涼しいので
何とか堪えられる。
観光客とすれ違いながら、しみじみ
平和であることの喜びを噛み締める。
結局、往復5km歩いたことになる。
家人は、何事も究極の凝り性だから、
このミイラは一人立ちしてどこまでも
エスカレートしていきそうだ。
嬉しいような、困ったような複雑な心理を
もて余す日々である。
「ボク、お留守番の日が増えてない?」