1週間後…目を疑った葡萄畑 | まりんぼったの独り言

まりんぼったの独り言

ヨウムのまりん(2000年生まれ)との日々…
笑ったり、怒ったり、ひたすらにぎやかな日常の中で、私(なまちゃん)の日々も流れて行きます。
調子に乗って、俳句、短歌、川柳、小説なども。
秘境に1人暮らしをしている母も92歳になりました。



 8月18日の夕方5時半、暑さと痛みと
 疲労感、そして何より不成功に終わった
 挫折感に苛まれながら、秘境の葡萄畑を
 後にした。

 私達が駆け付けて、何とか落ちた葡萄棚
 を上げてくれると思っていた母には顔向
 け出来ない気持ちになり、それが一番
 堪えた。
 せめて、台風に揺さぶられ続けた葡萄が
 病気にならないように、発電機を運んで
 薬剤を噴霧する手伝いをして帰った。


 不甲斐ない私達に代わって、名乗りを
 挙げたのは弟達だった。
 18日は二人とも都合がつかなかったのだ
 が、23日(金)の夜に帰って、24日(土)は
 朝から葡萄棚を引き上げる作業に没頭
 すると言う。

 下の弟は1トンまで引き上げられる工具を
 購入し、上の弟は鎖を用意した。

 私はその日は出張で、どうしても参加でき
 ない。
 
 幸い、暑さは一息ついたようで、それだけ
 がありがたい。


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 夕方5時半頃、私は秘境へ向かって車を
 走らせていた。
 対向車線を弟達が帰る車に出合うかと、
 気をつけながら走ったがとうとう実家
 まで出合わなかった。


 6時半、周囲はまだ明るい。
 葡萄畑が見えたとき、思わず息を飲んだ。

 無残に潰れ、ビニールを突き破った鉄
 パイプも、あちこちに顔を出していた
 葡萄の葉も何処にもない❗

 あるのは整然と並んだ、台風が来る前の
 葡萄畑だった❗

 「ありがとう❗ここまで復旧してくれた
  んだね。ありがとう❗」

 思わず声に出して、それぞれの家に帰って
 行った弟達にお礼を言った。

 後で聞いたら、上の弟は脚立に置かれた
 木材が頭に落ちて、大きな瘤を拵えた
 らしい。
 瘤で済んだからよかったけど、危うく
 甚大な二次災害になるところだったのだ。

 
 母の安堵した顔が、台風10号に翻弄され
 た私達への最大の贈り物だった。


 



 before&afterは撮れませんでした。
 この画像は復旧したものです。

 


 丸太と板を組み合わせて、重い枝を持ち
 上げてあります。


 



 応急措置だから、収穫後もう一度やり直す
 必要があります。


 



 ピオーネは収穫まで1ヶ月以上あるのに、
 こんなに色づいています。

 



 このまま、無事に収穫を迎えられるよう
 今は祈るしかありません。

 4回に渡って、葡萄棚の復旧までを記事に
 しました。
 助けてくれたのは、身内の弟達でドラマ
 チックな展開にはならなかったのですが、
 改めて結束の強さを感じました。


 母も来春には89歳を迎えます。
 正直、葡萄を作り続ける限界を感じます。
 何事もないときの方が少ない作物なので、
 収穫が終わったら家族会議をしないと
 いけないと思うのです。

 最後まで読んでくださって、ありがとう
 ございます。