句作その220…恋猫 | まりんぼったの独り言

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ヨウムのまりん(2000年生まれ)との日々…
笑ったり、怒ったり、ひたすらにぎやかな日常の中で、私(なまちゃん)の日々も流れて行きます。
調子に乗って、俳句、短歌、川柳、小説なども。
秘境に1人暮らしをしている母も92歳になりました。





 恋猫の浮かれ何処まで行ったやら


 季語……恋猫……春


 浮かれ猫母の嘆きを知らずして


 季語……浮かれ猫……春



 去勢せし犬も交るや家出癖


 季語……犬も交る(さかる)……春


 本当の春はまだまだ先だと言うのに、
 秘境の猫すーちゃんに恋猫の季節が
 来てしまいました。


 2月2日に家を出て、もう2週間経つのに、
 一向に帰る気配がありません。

 すーちゃんを可愛がっている母の嘆きは
 深く、毎日すーちゃんの帰りを待って
 います。


 猫の牡は盛りがつくと、牝を求めて何処
 までも遠征していきます。

 そのエネルギーはどこから生まれてくる
 のか、しばらくは帰って来ません。

 秘境の実家の近所に、犬を飼っている人が
 います。
 この犬も雄ですが、何年も前に去勢した
 そうです。

 それなのに、遠くのお寺で飼われている
 雌の犬に恋をして、何度でも脱走します。
 実はこの雌の犬も手術していて、仔犬は
 産めないそうです。


 たとえ子孫は残せなくても、やむにやまれ
 ぬ本能が2匹を引き寄せるのでしょうか?

 脱走したら、飼い主のSさんが毎日車で
 迎えに行きます。
 すると、夜中に山を隔てて、お互いに
 鳴き交わすそうです。

 その鳴き声で夜中に目覚めたSさんこそ
 大迷惑ですね。

 すーちゃんがいなくなって、母は気落ち
 しています。
 それでも嘆いてばかりはいられないので、
 毎日畑に行っています。

 昨年、20年生きた猫のリリが姿を消して
 から、ずっと母の慰めになってくれた
 すーちゃん。

 恋猫のシーズンが終わり、すーちゃんが
 無事に帰ってくれることを祈っています。