句作その62…青帽子 | まりんぼったの独り言

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ヨウムのまりん(2000年生まれ)との日々…
笑ったり、怒ったり、ひたすらにぎやかな日常の中で、私(なまちゃん)の日々も流れて行きます。
調子に乗って、俳句、短歌、川柳、小説なども。
秘境に1人暮らしをしている母も93歳になりました。

 

 ムスカリや春のかたみの青帽子


 季語……春のかたみ
 万物に命をもたらす春、その春が過ぎて
 ゆくのを惜しむ気持ち。


 

 

 青紫のムスカリの花は、小人がかぶる
 帽子のようだ。
 決して派手ではないし、名前も少し遠慮
 がちに思える。

 花瓶に差して愛でるより、咲いている場所
 でじっくり眺めるのがふさわしい。

 惜しまれながら、春が通り過ぎてゆく。


 淡き紅(べに)少し欲して花みづき


 季語……花水木……晩春
 北アメリカ原産の落葉高木。
 4、5月頃に白い花をつける。
 淡紅色の花もある。





 実家の畑には、白い花水木がある。
 余りに地味なので、何の花か分からない。
 母に名前を訊ねると「花水木だよ」と
 言う。
 どうも私にはピンと来ない。
 花水木と言えば、今や街路樹の花形だ。
 鮮やかな白色と可憐な薄紅色の花水木を
 交互に植えてある。


 実家のそれは、いかにも地味で寂しげに
 見えるのだ。
 私には孤独な花水木が、淡紅色の仲間を
 求めているように思える。

 今年もひっそりと花をつけ、いつの間にか
 散って行くのだろう。
 街路樹になれなかった花水木は、哀れで
 ある。