秘境のお盆☆追記…まさかの睡眠妨害! | まりんぼったの独り言

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ヨウムのまりん(2000年生まれ)との日々…
笑ったり、怒ったり、ひたすらにぎやかな日常の中で、私(なまちゃん)の日々も流れて行きます。
調子に乗って、俳句、短歌、川柳、小説なども。
秘境に1人暮らしをしている母も92歳になりました。

   

   

   愉しくて、少しせつなかった秘境のお盆。

   何事もなくと書いたが、実は弟の落下事故(奇跡的に無傷)の他に、とんでもない睡眠妨害に

   遭ってしまった。

   私は睡眠時間が極端に少なかったり、夜中に何度も目覚めると、体調不良を起こす。

   そんな私に降り掛かった災難……それは!

 

   

      *~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~

 

    「ガリガリ!コリコリ!ガサッ」

    実家に泊まった初日の夜のこと。

    真夜中にときならぬ音で目が覚めた。

    眠い目をこすりながら、音のする枕元の方向を見ると、大きな黒ネコが何かを齧っている!

    瞬時に何事が起きたか理解した。

 

  

    先ず、このネコは実家の飼いネコではなく、数百メートル離れた1軒しかない隣家から

    やって来た雄の黒ネコ「モモ」であること。

    何故、勝手に入り込めたかと言うと、何しろ山の中の1軒屋だから、無防備に開けっぱなしで

    寝ていたから。

    たとえ閉めきっていたとしても、いつでも飼いネコの「リリ」が自由に出入り出来るように、

    「ネコくぐり」の穴を開けているから、防ぎきれないのだが…

    そして、モモが熱心に齧っているのは、母がくれた紙袋に入ったイリボシであること。

 

 

    「コラーッ!モモ!」と言いたかったが、何しろ真夜中である。

    隣室でぐっすり眠っている弟妹を起こすのは可哀想だ。

    私は無言で、枕を持ち上げてモモを叩いたのだが、モモは全くのへっちゃらである。

    何しろ、この子は超がつくくらい人懐っこくて、私が実家に帰ると必ずやって来て、お腹を

    見せて甘えるのである。

    しかし、今はそんな感情に引きずられている場合ではない!

    バンバン叩いていたら、やっとモモは諦めてスゴスゴと帰って行った(らしい)   

    らしいと言うのは、私が睡魔に負けて、何の手立てもせずに、眠り込んでしまったからだ。

 

 

   「カリカリ!ゴリゴリ!ガサッ!」

   性懲りも無く、またしてもモモはやって来て、イリボシを齧っている!

   枕でバンバン叩くより、イリボシを安全な場所にしまうか、戸を閉め切ればいいのに、酔いと

   眠気で正常な判断が働かない…

   結局、この攻防は5回も続き、最後の5回目は閉め切ったはずの戸の僅かな隙間から、モモが

   足に跳びついてきた。

 

 

   「トゥルルル…」

   朝方、やっと眠りに引き込まれて気持ちよくまどろんでいると、今度は電話の音。

   一瞬まりん?と思ったが、いやいやまりんは留守番しているはず。

   時計を見ると5時半!

   間違い電話か、悪戯電話かと思うが、母にとっては珍しいことではないらしい。

   「もしもし!おはよう!」と機嫌よく、30分近く喋っている。勘弁してよ!

 

 

   そして、二日目の夜。

   昨夜の出来事に懲りて、完全に戸を閉め切る。

   元凶のイリボシは、袋に入れ直して高い所に掛けた。

   しまいこめばいいのだが、忘れる可能性が高いから、一応目につく場所に掛けたのだ。

   「さあ!モモくんどこからでも掛かって来い!」

 

 

   「ナ~オ!ナ~オ!」

   うん?何だか聞き慣れただみ声だけど…眠いなあ…

   この声は、飼いネコのリリのようだけど、何で入って来ないの?

   そうだ!モモを入れないために、リリまでシャットアウトしてしまったんだっけ!

 

 

   リリはおん年16歳のサビネコで、女の子なんだけど、どういうわけか鳴き声はシビレルような

   だみ声である。

   母のことをすごく愛していて、時々母が鼻歌を歌うと、うなされていると思うのか、傍に来て

   「ナ~オ!ナ~オ!」と啼き、それでも止めないとガブッと顎に噛み付くそうだ。

   多分、父が亡くなってから、うなされる癖がついた母を心配してくれているのだろう。

 

 

   眠い目をこすりながら、境の戸を開けるとスルリとリリが入って来た。

   私の横を素通りして、母の布団に潜り込む。

   暫くして、また「ナ~オ!」が始まった。 今度はなんなの??

   ぐっすり眠っている母には目もくれず、私を誘導して台所へ……

   ハイハイ!ご飯(フード)が欲しいんだね。

   水も換えてあげるからね。

 

 

   こうして、二夜にわたって強烈なネコさんの睡眠妨害により、体調は最悪…かと言うと、

   いやいや、涼しい風の吹き込む畳の上で午睡を堪能したから、大丈夫!!

   それにしても憎みきれないヤツ、モモとリリは自然の中でのびのびと幸せなネコ生である。

 

 

   

   

 

 

   ネコさんの画像がないので、秘境の山道を(*゚.゚)ゞ

   誰も通らないから荒れ果てている