御茶ノ水カンヅメ生活(2010 年当時)の話
御茶ノ水に2回ほどカンヅメになりました。ホテルに全部で6泊。出版社の監禁部屋に行って仕事したのはもう少し少ない日数。この写真は二度目の滞在期間中のうちの二日間。今まで10冊の出版で4回ほどカンヅメになっているけれどこの夏のカンヅメは少し変わっていてホテルからほとんど毎朝出版社のこの部屋に出勤しておりました。夕方までそこで仕事。延々と絵を描き続け。編集者さんが昼ごはんに連れ出してくれる時間は別にしてね。それと版元の役員さんや営業さんが名刺を持って部屋に顔を見せてくれたりはあったのだけれどあとはとにかく描き続け。まあ、それが悪かったんでしょうね。9月に入ってからぎっくり腰になりまして。あわてて医者に行ったのですが原因が「動かないせい」というのですからびっくりしました。ぎっくり腰というと何か重い物を持ってなったかのように思いますよね?それが動かなさ過ぎるせいというのです。同じ姿勢で執筆し続けたのが悪いのだとか。人間て動かないといけないのですってね。いやはや、驚きました。次の本こそ、健康的な執筆を心がけたいものです。もちろん、カンヅメなしでちゃんと間に合うように刊行したいものです。しかし!この監禁部屋のほかに「独房」もあるというのですから驚きです。「5年間書かないで逃げまわった方がいらっしゃいまして」「え~~~っ。5年ですか!?」「そうです。そのあとの半年で書いていただきました。このお部屋の上にある独房に入っていただいて」「独房?」「あるんです、和室の掘りごたつの部屋が」「マジですか?」「マジです。男性の著者さんでしたけれど」「ぎえ~」「竹中さんは女性ですし、お風呂ありませんし、そこまではね」「えええええ?」「5年も書いてくれないって、普通あきらめますよね?でもあきらめませんでした。その担当ってね、私なんですよ。ふっふっふ」「ぎえ~~~~」そんな寒いお話でございました。ああ。ぎっくり腰くらいで済んでよかったのかもしれません。