らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -250ページ目

第109話 明確な目標

パパとはすんなり別れられ

同時に新しい恋のスタートを切れるなんて

私の人生はまさに今、追い風だ。


私には「結婚」という明確な目標が出来た。


自分の行く先が定まっていて

そこに向って進んでいくというのは

当たり前の事ようで今までの私には全く出来ていなかった。


成り行きまかせの感情で

その時々に選べる選択肢の中から

良さそうに見えるものをセレクトしては失敗してきた。


考えてみたら
この年の子達はみんな

「受験」や「就職」や「夢」や

そういうものにきちんと向っているから

わき道に逸れる事なく進んでいけるのかもしれない。


私は高校を中退して家出をした事で

方向を見失い、ずいぶん踏み外してしまった様だ。


直樹と結婚すれば

ようやく私は幸せになれる。


直樹がいつでも私の事を守ってくれる。

どんな事からも。


私はすでに夢見心地で

『平凡な幸せ』

って、いい響きだなぁ~

なんて心地好いため息をつく。

幸せになれるただ一つの道が開けたんだ

絶対に成功させなくちゃ!


一世一代の大仕事を仕掛ける気分で

私はこれからの生活の事を考え始める。


まずは引越しだ。

今日、直樹と相談して決めよう。


私はデートの仕度をして

待ち合わせ場所の池袋西口にある噴水前に向った。


私服の直樹はスーツの時よりもさらに普通の男で

ジーパンにダウンのジャンバーにスニーカーといった姿で現れた。

私は、めいいっぱいのおめかしをしてきたので

二人の格好はかなりミスマッチだ。


直樹に合わせた身の回りの物を揃えなくちゃいけない。

明日は不動産と買い物だ。


「今日は初めてのデートだし、どうする? ボウリングでもしようか?」

直樹はやんちゃな笑顔でそんな事を言う。


「え! ボウリングなんて高校の時からやってなぃよぉ~」


「映画も調べたんだけどさ、今おもしろそうなのやってないんだよ。」


「そっかぁ。 んじゃ、ボウリング行こうか♪」


またボウリングとは偉い健全だな。

と思ったけれど

そんな普通のデートが出来る事をとてもうれしく感じる。


こういうのって私にとっては最高に新鮮だ!


やっぱり恋のはじまりは

いつだって楽しくて

ドキドキワクワクして

気持ちが一気に華やいでいく。


私は直樹に対して

うんと無邪気に可愛らしく振舞った。


無邪気


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