らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -180ページ目

第176話 スムーズな日常生活

ユウのおんぼろワンルームでの生活は

『なんちゃって貧乏暮らし』みたいで

はじめは新鮮で楽しくもあったのだけど

1週間もすると私は飽きてしまった。


狭い部屋の中で

いつも二人の体液が混ざり合った匂いが篭っている。


洗濯機には乾燥機がついていないし

やたら大きな音を立てるのが気になる。


万年床の煎餅布団は

寝心地が最悪で寝た気がしない。


「ユニットバスとか耐えられなぁ~ぃ!!」


ある日唐突に

私がそんな我が侭を言い出したので

ユウは荷物をまとめて私のアパートに引っ越してくることになった。


「やっぱり大きなベットがいいよねぇ~! ほら! 縦にも横にも寝れるんだよぉ~♪」


私は上機嫌でクイーンサイズのベッドにごろごろと寝転がり

ユウの手を握ってベッドに引っぱりこむ。


「ねぇ、いろんな体位で楽しめるわょ? うふふ」


悪戯な微笑みで誘い

二人はすぐに裸になって愛しあう。




ユウが私の部屋に住むようになってから

日常生活がとてもスムーズに運ばれるようになった。


家の中は

いつでもきちんと掃除してあり

細かい場所の整理整頓もされている。


「あれどこやったけ?」

私が聞くとユウは正確にその場所を教えてくれる。


トイレットペーパーだとか

洗剤やシャンプーだとかの日用品は

何個かのストックが棚の中に収められている。


「よく気がつくわねぇ。 ユウが女だったら絶対いいお嫁さんになるだろうね。」


私は毎日のようにそう言って

ユウのことを褒めている。


ズボラな性格の私には

到底出来ない面倒なことをユウは当たり前のようにこなしてくれる。


私はお金がないわけでもないのに

電話や水道や電気を止められることがあった。


コンビニで支払えばいいだけなのに

支払い請求書の紙がいつもどこかになくなってしまう。


そのうちやればいいか、

とやらなければならない事を先延ばしにして

ギリギリまで行動を起こさないから

必ず困ったことになる。


水が出ない! 電気がつかない! と慌てて

水道局や東京電力に料金を払いに行くはめになる。


そっちの方がよっぽど面倒くさいのに

私にはそういったことをきちんとやる能力がなかった。


家の電話が止まった時などは

携帯からNTTに電話をかけて

「鍋に火をつけっぱなしで出てきてしまったんです!

明日必ず電話代を払うので今すぐ電話を使えるようにしてください!」

と嘘ぶいて、回線をあけてもらうという裏技をよく使っていた。


ユウは

マメで几帳面な性格だ。


公共料金は全て

銀行口座から引き落とされるように

手続きをすませてくれていた。


お金があっても

基本的な身の回りのことが出来ない私には

ユウの存在はありがたかった。


私が仕事から帰ってくると

ユウはマッサージをしてくれる。

これがなかなかうまい。


「私がお金を稼いで、ユウが家のことをやってくれる今の生活、快適だよねぇ~?

結婚しても、この役割でいいと思わない? 居心地良くてたまんなぃわ。」


私はユウのマッサージを受け

うっとりと目をとじて至福の時を味わっている。


一日の疲れが

ユウの手の中に吸い込まれていくようだ。


「それは嫌だなー、俺は今は学生だからこうやって甘んじてるけど

ちゃんと将来は食わせていきたいよ。 紐みたいなのは男としては嫌なもんだよ。」


ユウは私のふくらはぎを両手でグイグイ押しながら答える。


絶妙な力加減だ。


「私に主婦なんて務まるのかねぇ・・・なんか想像できなぃし自信なぃや。

かわぃぃ紐を飼うってのも案外幸せな生活かもなぁ~。」


マッサージに身を委ねながらそんな風に言うと

ユウは「おいおい・・・」と顔をしかめていた。




今思い出してみると、私は本当いろんな面で超ルーズだった。

もはや、ズボラな性格とかルーズとかいう言葉では片付かない次元だったようにも思える。

なんか脳の欠陥かしらね? 注意欠陥障害ってやつだろうか・・・?w

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