橿原考古学研究所の入口です。

先日、橿原考古学研究所の特別展の「英国のサットンフー船葬墓と藤ノ木古墳」を見に行ってきました。18日迄だったのでぎりぎり間に合いました。英国の古墳のことは全く知らなかったので楽しみです。

サットンフー古墳群は英国南東部のサフォーク州にある古墳群で6世紀から7世紀にかけての未盗掘墓です。今回はパネルの展示でした。

エントランスの広告です。

サットンフーと藤ノ木古墳は2つとも同じ時代「7世紀」の古墳ということで違いが分かり安く面白そうな展示ですね。

英国のサットンフー1号墳の被葬者は木造船上に埋葬されていたようです。日本の石棺の代わりでしょうか。被葬者は625年頃に亡くなったイーストアングリア王のレドワルドと考えられています。

サットン・フー古墳群の写真です。

右側が古墳群の写真で手前の大きな墳丘が1号墳です。この周辺では6世紀頃に河川や天然の入り江があったそうでこの河川を管理されていた王だったかもしれませんね。

1号墳の発掘調査時の写真です。

1939年の調査時の写真です。実測図は戦争で無くなり1965年に再発掘がされたそうです。

出土品は263点程あり豪華で精巧なものばかりだそうです。

埋葬時の想像イラストです。

埋葬時に副葬品を供えるのはどの国も同じですね。墓の船は全長が27mで重さが推定10トン、船内には最大40本の櫂を嵌める櫂穴があったそうです。しかし出土時には埋葬室はすでに崩れた状態でした。

出土品の兜です。

1号墳からの出土品の鉄製兜です。アングリア王のレドワルドの物でしょうか?この時代の英国の戦闘時の様子が伝わりますね。

此方の兜は王族専用のものと考えられていてローマ式とゲルマン式の融合させたものと思われるそうです。

1号墳から出土した王笏(おうしゃく)です

王権と宗教的権威を象徴する遺物だそうです。これで此方の古墳がこの地域の王の墓だと分かりますね。

王笏の拡大部分です。

石製杖部の両端に顔の彫刻が施され、丸い青銅部の上には雄鹿の装飾が載っています。英国でも鹿は神聖視されていたのでしょうか?

1号墳から出土の肩飾りです。

金製でガーネットとガラスが嵌め込まれています。アングロ・サクソンの工芸品の優品といわれているそうです。豪華ですね。

1号墳から出土のバックルです。

此方も金製です。絡み合う獣や鳥、蛇が装飾されています。細かい細工ですね。

1号墳から出土の剣です。

鉄製の剣は木製の鞘に収めた状態で遺体のそばにあったそうです。高炭素鋼の刃を鍛錬して作られているそうです。柄には七宝焼のガーネットで飾られた三角帽形の柄頭が装着されていました。

藤ノ木古墳から出土の金銅製冠です。

ここからは藤ノ木古墳からの展示品少々です。此方の冠は複製品です。6世紀後半頃とされています。まるで鳥の羽の様ですね。
英国の王の兜と違い装飾性が高いです。

藤ノ木古墳は6世紀後半の2段築成の円墳で横穴式石室の中に朱色の家形石棺が未盗掘のままで発見されました。

藤ノ木古墳から出土の剣です。

大刀と剣です。此方も複製品です。実物はほとんどが金と銀が使用されて作られています。装飾も見事で古墳から出土される刀でも最高の部類に入るそうです。

被葬者は蘇我氏に滅ぼされた穴穂部皇子と宅部皇子(やかべのみこ)との説があります。


藤ノ木古墳の被葬者の装身具です。

此方は藤ノ木古墳の被葬者の装身具装着状況です。復元品ですが凄いですね。首もとの丸い金色のネックレスは重そうです。

今回の特別展は同じ時代でお互いに未盗掘の古墳で似ている部分もあり大変面白かったです。この後は常設展を巡り帰宅しました。

お読みいただきありがとうございました。