↑この話に尽きるのだけれど。
食事の席で、知り合って間もない、10歳以上も年下の女の子が泣いた。
その子の泣く理由はよく理解できた。
まわりからの過度の期待、プレッシャー。ひとに誤解されてしまうこと。
私はその子に、大丈夫、あなたはとても魅力的だし、少なくともこの場にいるひとは全員、あなたの素晴らしさを解っているよ、というようなことを言って、隣の席だったので背中や肩を撫でた。
ほんとは頭も撫でるべきと思ったけど、あまりにもつやつやで綺麗な黒髪を、私のバチクソ汚ねえ手で(そんなことはない)触れてしまうのはためらわれたのでやめてしまった。
その場にいたみなさんはとても優しくて、うんうんと聞いた。私の言葉にも、うんうん、そうだよと、うなずいてくれた。
そしてなんとなく、彼女が泣くのをやめるように、すーっと話題を転換した。
私は少し、さみしかった。
みんなもう少しちゃんと、彼女の涙に向き合ったほうがよかったのでは。
特定の誰かを批判したいわけではない。
優しさなのはわかっている。
背中を撫でたりするのも、同性だってセクハラにもなり得るし、みんなたぶんかつてより慎重になっているだろう。
でもそんな、すーっと話題を変えるなんて、
まるで泣いてはいけないみたいじゃないか。
私だったら、残尿感ならぬ、残涙感がのこってしまうとおもう。
そしてまたもや、バチェロレッテの萌子ちゃんに、泣かないでといって差し出されたハンカチを思い出す。
(でもあのシーン、もしかしたら例えば1時間、萌子ちゃんが泣きっぱなしだった挙句のことだったかもしれない。1時間、うんうんと話を聞いたり、やさしい言葉をかけ続けたりしたあとの、泣かないで、だったのかもしれないから、すぎちゃんのことわるく言えない。すぎちゃんのことすごく好き。だけどあのシーンだけずっと引っかかっていた。けどそうか、カットというものがあるのだと、いまさっきになってようやく気付いた、というおはなし。)
このときにも書いたけど、
私はけっこう、女性の涙を見てきたほうだとおもう。
彼女たちが泣いていた理由を挙げてみる。
プライベートなことだから悪いけど、詳細は書かないし個人は特定されないはずだから書いてみる、泣くことについて考えるために。
・結婚を親に反対されている
・就活がうまくいかない
・たぶん少しお疲れ気味のときに、私がその子をとても褒めた
・いまの仕事を続けていく自信を失っている
・これまでの人生で誤解されてきた
・彼氏と別れた
他にもいろいろあったけど、ここにいま書いて大丈夫そうなのはこれくらいだ。
私の前で泣いた女の子たち、10人はいま顔が浮かんだ。これってたぶん多いよな。
私が泣かせてしまう節があるんだとおもう。
おしっこを我慢しているとき、トイレを見つけたとたんに安心して漏らしてしまうという現象が一般的にあるとおもう(大人になってからはないけど)、それに近いものを感じる。
たぶん私は、涙のおまる差し出し能力が高いのだ(どこまでもおしっこで喩えたいひと)。
昔から、褒め上手とか言われてきた。
酔ったら女性を口説いてしまうとも自ら言ってきた。
たぶん私の、涙のおまる差し出し能力が高い理由は、
そのひとの魅力を本人にはっきりと言葉で伝えることを恥ずかしがらずにやるという点と、なんでもうんうんと聞く点(精神的包容力←自分で言ってしまうひと)と、肥満体で図体がでかい点(物理的包容力)が、挙げられるとおもう。ハグしてほしいと女性に言われたことも一度や二度ではないのだよ(プレイボーイみたいなセリフ)。
しかし、この能力が必ずしも長所かどうかはわからない。
泣くとすっきりすることもあるけれど、それなりに疲れることではあるのだし、
じっさいのところ涙はどこか膀胱のようなところに貯まっているものではなく、その都度生成されるものだから、
私が、流さなくていい涙を流させていることも充分あり得るのだ。
宇多田さんが、BADモードについて、
自分がこういうことをひとに言いたいし、また、
自分もこういうことをひとに言ってほしくて、
この曲を作った、
みたいなことを言っていた。
私もね、涙のおまるを差し出すのは、自分が差し出してほしいからというのもあるんだよ。
私もね、自分より図体のでかいかたに、ハグしてもらって泣きたいよ。
マツコデラックスがいいかな。渡辺直美でも幅的には事足りるけど(とても失礼な言い方)、身長が足りないし、やっぱりマツコさんやな。香水の匂いがしそうでちょっとやだけど(芸能人はみんなそうだろう)。
でもそしたら、マツコさんは誰にハグしてもらって泣くんだろうな。
(ここまで考えるのがHSP。)
まあ一緒に泣けばいいか、マツコと自分が抱き合って二人でわんわん泣いている画を想像したら笑えてきたぜ
ひとにハグしてもらいやすいように、ダイエットがんばりまーす(結論)