戦慄のサスペンス
女たちのなかで殺意が膨れあがってゆく
西原早季(ニシハラサキ)25歳は事務機器会社で働いていて、チームリーダーでトップセールスマンの佐藤恭平(サトウキョウヘイ)31歳に魅かれていく。彼は妻を亡くし幼い娘と妻の母・義母の家で一緒に暮らしているという。
飲み会の帰り、早季は恭平にタクシーで送ってもらい親しくなる。恭平のことが好きだと自覚する早季は、やがて部屋で恭平とデートするようになり、大学時代からの彼氏と別れる。
恭平を独占したい早季は、恭平の家を訪ね幼い娘と遊んでいると、突然、同居する亡き妻の母・義母が帰宅する。32~3歳くらいの可愛い女性・温子(アツコ)が本当は45歳と聞いてびっくり、可愛いのに魔を感じる、底知れない怖さ‥
要らない、あの人、とっとと死んでくれたらいいのに。
つぶやく早季。殺意が膨れ上がっていく。
温子は夫を亡くし、パートで働く飲食店の店長から好意を寄せられているが、客の大学生・田尾翔(タオカケル)と付き合い、恭平とも男女の関係にある。
45歳なのに30代前半に見えるという未亡人の義母・温子、奔放な美魔女というか魔性の女。恭平の娘が通う保育園で知り合ったシンママを、不幸なダサい女と内心バカにする温子。
翔の母は、息子をたぶらかした女はシンママだと誤解。腐った子持ち女と罵倒し灯油をまき火をつけ殺害。温子と間違えて焼き殺してしまう。
恭平は「お義母さんが無事なら他のことはどうでもいい」と温子を抱きしめる。
三人そろって魔がある家族の絆は強く、「魔家族」から危ういところで逃げ出した早季。「魔家族」は今もどこかで幸せに生きている‥
理不尽さにもやもやする読後感といいますか。罪のないシンママが殺されその娘が泣き叫ぶ。犯人は自分を正当化し、恨まれるはずの人は自分でなくて良かったと高笑い。誰も犠牲にしないなら魔性でも魔物でも好きにすればいいんですけど、背徳感たっぷりの結末にすっきりしないものを感じました。

